伊代表監督の“イタリア人起用要請”にピルロが持論 「クラブの監督にガッツがない」
「イタリア人より優れているわけではない外国人選手が増えている」と鋭く指摘
イタリア代表を率いるロベルト・マンチーニ監督が先日、セリエAの各クラブに対して「もっとイタリア人を起用してほしい」というコメントを出したが、元イタリア代表MFの“マエストロ”ことアンドレア・ピルロ氏も自身の見解を展開している。イタリア紙「ラ・レプブリカ」が報じた。
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マンチーニ監督は、セリエAの強豪クラブが外国人選手に偏ったチーム編成を行い、イタリア人選手がプレーする場が減っていることを危惧している。2017年まで現役としてプレーしたピルロ氏は、その要因を「イタリアのクラブは監督にガッツがない」とし、選手の能力は必ずしも外国人が優れているわけではないと語った。
「特に若手のイタリア人がプレーする場所については、監督たちの精神的な重圧に原因があるのだろう。近年、特に思うことがある。それは、イタリア人より優れているわけではない多くの外国人選手が、イタリアに来るシチュエーションが増えているということだ。これはセリエAだけではなく、セリエBやその下のカテゴリーでも起こっている」
イタリアでは、王者ユベントスなど欧州の舞台で競争力を発揮するクラブには、各国の代表クラスというレベルを超えた一流選手がプレーしている。しかし、ピルロ氏はその下の層では必ずしもイタリア人を超える実力を持つ外国人選手ばかりではないと感じているという。
欧州のカップ戦を見れば、ビッグクラブの前線にはその国の選手でないエースが多い。その傾向はイタリアだけではないものの、監督たちにイタリア人選手を信頼する「ガッツが足りない」という批判を展開した。
イタリア代表としてワールドカップ(W杯)のタイトルも獲得したピルロ氏の言葉は、セリエAだけでないイタリアサッカー全体に警鐘を鳴らしている。今年のW杯で60年ぶりに出場権を逃した強豪は、国内リーグの監督たちによるバックアップを得ることができるだろうか。
(FOOTBALL ZONE編集部)