ようやく終着をみたサラーの問題 ローマ移籍へと前進
デストロ譲渡で事態を収拾
セリエAのローマがチェルシーのエジプト代表FWモハメド・サラー獲得に近づいている。ただし、移籍の形態については、各媒体によって見解が分かれている。
18日付の英地元紙「デイリー・メール」は、ローマが期限付き移籍での獲得間近と報じている。記事では、チェルシーが、ミランやアーセナルも獲得を狙うDFアレッシオ・ロマニョーリを交換要員として希望。昨季サラーがプレーしたフィオレンティーナには、ローマFWマッティア・デストロが加入すると伝えられている。
サラーは、2013年に加入したチェルシーでは出番が限られていた。出場機会を求めて、昨季途中 にフィオレンティーナに加入し、リーグ戦16試合で6得点と大暴れ。これにより、フィオレンティーナはサラーを完全移籍で獲得することを熱望していた。しかし、23歳の快足FWはこれを拒否。フィオレンティーナはチェルシーの要求額を支払う構えを見せながら、サラー本人が交渉に応じなかったとして法的措置をとるという声明を出す事態に。この件について、ローマはデストロを譲渡することで、事態を収めようとしている。
同日付の伊地元メディア「ジャンルカ・ディ・マルツィオ」の記事によれば、チェルシーはローマのワルテル・サバティーニSDとの会談で、移籍金2000万ユーロ(約27億円)に成果報酬500万ユーロ(約6億7000万円)で売却するという条件を提示したようだ。チェルシーが獲得を望んでい るとされるロマニョーリは、交渉に含まれていないという。
いずれにしても、サラーのローマ移籍が近づいていることは間違いないようで、今後さらなる交渉が進められる見込みだ。左利きで、スピードとテクニックを備えたプレーからバルセロナのリオネル・メッシに例えられることもあったサラーは、再びイタリアへと渡る公算が大きくなっている。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images