ビダルがバイエルンに54億円で電撃移籍へ
南米選手権中の飲酒事故でユベントスが放出に動く
ユベントスのチリ代表MFアルトゥーロ・ビダルがバイエルン・ミュンヘンへ移籍することで大筋合意に達したと、イタリア衛星放送「スカイ・イタリア」など複数メディアが報じている。
すでにビダルの代理人を務めるフェルナンド・フェリセビッチ氏はミュンヘン入りし、交渉はすでに完了に向かっているという。ユベントス側は移籍金4500万ユーロ(約60億7500万)を要求していたようだが、最終的には4000万ユーロ(約54億円)に加え、成果報酬を支払うことで合意に達する見込みだという。
また、伊地元紙「ラ・スタンパ」は、年俸は650万ユーロ(約8億7800万円)の4年契約で、すでに交渉が完了したと報じている。2007年から11年の4シーズンにかけてレバークーゼンでプレーしていたチリ代表にとってはブンデスリーガでのプレーに大きな支障はない。
28歳のビダル今夏に行われた南米選手権の期間中に、飲酒運転事故を起こした。これをきっかけに去就報道は一気に加熱。獲得から手を引くクラブもあれば、最近ではアーセナルやレアル・マドリードが興味を示していると報じられていた。しかし、この万能MFの向かう先は、バスティアン・シュバインシュタイガーがマンチェスター・ユナイテッドへと去ったドイツ王者へ決まったようだ。
ビダル移籍が実現すれば、ユベントスはFWカルロス・テベス、MFアンドレア・ピルロに続き、昨季2冠達成の原動力となった主力を手放すことになる。移籍のうわさがあるMFポール・ポグバも退団すれば、中盤はほぼ一新されることになる。
それでも、FWパウロ・ディバラ、マリオ・マンジュキッチ、MFサミ・ケディラ、DFダニエレ・ルガーニら若手や実力者を次々に補強。テベスやピルロ、そしてビダルといった経験豊富な選手の穴埋めは容易ではないものの、セリエA5連覇に向けたチーム作りは着実に進められている。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images