悲しい去り際 レアル公式ツイッターが移籍守護神のフォローを即時解除

地元メディア「クラブとカシージャスの関係はすでに冷えきっている」

 レアル・マドリードがFCポルトへの移籍を発表したスペイン代表GKイケル・カシージャスに対するいささか冷たい扱いが地元メディアにクローズアップされている。スペイン地元紙「スポルト」によると、クラブの公式ツイッターは守護神移籍の決定後、すぐさま同選手をフォローから外したという。
 カシージャスは12日に会見を行い声明を発表した。たった一人で会見場に姿を表したクラブのレジェンドは涙を流し、マドリディスタ(レアルサポーター)やクラブへの感謝の言葉を送った。
 「マドリディスタへ。この場所にお別れを言わなければならない日がついに来てしまった。9歳で初めてレアル・マドリードのシャツに袖を通した日が昨日のことのように感じる。私の夢は実現した。ここでは常に愛情を感じていた。このクラブは、私を選手としてだけではなく、一人の人間として成長させてくれた」
 そして、会見の最後に「『さようなら』は言わない。またこの場所で会いましょう」とクラブへの愛情を語った選手とは裏腹に、クラブフォローを解除。「スペインサッカー史上最高の守護神」と移籍時には公式サイトで称えていたが、いささか冷たい対応となった
 今回の即時フォロー解除が示すように、スペイン地元紙「マルカ」は、「クラブとカシージャスの関係はすでに冷えきっている」と報じられている。今回の一人で会見を行ったのもカシージャス本人の希望によるもの。当初は現地時間10日にはすべての交渉が完了し、その日の午後にはファンや同僚も参加してのセレモニーが行われる予定だったという。
 しかし、ポルトとの交渉は年俸面の条件が複雑化したため、移籍合意までに予想以上の時間を費やした。チームメートはプレシーズンツアーでオーストラリアへと旅立っていた。カシージャスはフロレンティーノ・ペレス会長の同伴もなく、一人でメディアの前に立つことを選択した。
 下部組織から25年に渡りクラブに在籍し、国内外合わせて計18のタイトル獲得に貢献した生え抜きの主将がマドリードの地を離れる。その去り際はどこか寂しいものとなった。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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