「聖者イケル」の新たな挑戦 カシージャス、ポルト移籍決定

レアル感謝の声明発表「我々の歴史で最高GK」

 レアル・マドリードは11日、主将でスペイン代表GKイケル・カシージャスがFCポルトに移籍することで合意に達したと正式発表した。
 レアルは公式サイトを通じて、「ありがとう、イケル」という見出しとともに、クラブで725試合に出場したレジェンドに向けたはなむけの言葉を送っている。
 「レアル・マドリードにとって、今日は選手に対し感謝と顕彰の気持ちを表す日である。我々のクラブの最高のゴールキーパーの1人が出て行くのではない。レアル・マドリードの歴史における最高のゴールキーパー、スペインサッカー史上最高のゴールキーパーがこのチームを後にし、新たなサッカーの時代をスタートさせる」
 年俸など条件で合意に至らず、交渉が一時停滞を見せていたがついにこの時が来た。これまでに欧州チャンピオンズリーグ3回、クラブ・ワールドカップ1回、インターコンチネンタルカップ2回、欧州スーパーカップ2回、リーガ・エスパニョーラ5回、国王杯2回、スペインスーパーカップ4回と、国内外で数々のタイトル獲得に貢献したチームの象徴がマドリードを離れることになった。
 「ありがとう、イケル。君が実現したすべてのことに、そして我々の歴史で最高のシンボルとなってくれたことに感謝している。今君はここを出て行くが、君がずっとレアル・マドリードの心に居続けることを我々は忘れない」
 昨季終盤戦に失速時にゴール裏のサポーターからブーイングを受けることもカシージャスだが、レアル一筋の生え抜きであり、功労者に対する感謝の気持ちをクラブは示すことになる。12日に正午から本拠地サンチャゴ・ベルナベウで会見を行い、声明を発表する予定だ。
 レアルは後釜として迎えることが既定路線だったマンチェスター・ユナイテッドのスペイン代表GKダビド・デ・ヘアの獲得交渉は進展を見せていない。新たにエスパニョールのスペイン人GKキコ・カシージャに触手を伸ばすなど、来季の正守護神の座は未だ不透明なままとなっている。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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