究極のストイックさの結晶となった意地の一撃 大儀見が世界最強守護神を破る

完璧なトラップ、ターン、そして左足

 

 なでしこジャパンFW大儀見優季(ヴォルフスブルク)が5日(現地時間6日)の女子ワールドカップカナダ大会決勝で0-4で迎えた前半27分に左足で巧みなゴールを奪った。アメリカの1大会最長無失点記録更新を阻む意地の一撃などで随所に存在感を発揮したが、劣勢を挽回できずに試合は2-5で敗れた。試合後はGK海堀あゆみを慰めながら一緒に悔し涙を流した。
 
 なでしこのエースストライカーの称号にふさわしい妙技で、反撃の狼煙を上げた。前半27分、MF川澄奈穂美(INAC神戸)からのクロスボールをエリア内で完璧なトラップを見せる。華麗なターンで相手DFをかわすと、左足を振り抜く。2大会連続で最優秀GKに与えられるゴールデングローブ賞を手にした守護神ホープ・ソロからゴールを奪った。大儀見自身も対決を心待ちにしていた名手から会心の一撃となった。
 だが、結果的には5失点を許しての大敗。オウンゴールによる加点で鉄壁の守備を誇るアメリカから今大会初の複数ゴールを記録したが、連覇はならなかった。試合後のピッチでは大量失点による自責の念に駆られ、号泣する海堀を優しく抱きしめながらも、大儀見の頬にも大粒の涙が伝った。

 

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