究極のストイックさの結晶となった意地の一撃 大儀見が世界最強守護神を破る

体幹・体軸・バランスを強化する「コバトレ」で毎日鍛錬

 

 ドイツとイングランドで経験を積み、大柄な欧州の選手と競り合いながら自らの技術を高めた。体幹・体軸・バランスを強化する「コバトレ」を開発した木場克己トレーナーに師事し、毎日チーム練習前の2時間をフィジカル強化に励んできた。チェルシー時代にはロンドン市内の自宅近くの公園でフィジカルトレーニングに励む日本人女子の姿は近所の名物となった。
 今大会前も欧州リーグ終了後からオフを返上。強行軍で八丈島でDF熊谷紗希(リヨン)、妹のMF永里亜紗乃(ポツダム)と自主トレを敢行し、最後の追い込みを見せた。日々の「コバトレ」でハリルジャパンの選手を凌ぐほど体脂肪率を落とし、機動性を高めたストイックさこそが、欧州屈指のストライカーと呼ばれるまでの原動力だった。
 大儀見はこう語った。
「また次に向けて進化していかなければいけないと大会を通して感じた。決勝に関してはチームとしても個人としても力不足を感じた」
 
 11年ドイツW杯と12年ロンドン五輪に続き、3大会連続で決勝に進出した。アメリカとの同一カード3連戦に「クラシック」と地元メディアは称するに至った。準優勝でも偉業だが、大儀見は決して満足した様子はない。女子サッカーの発展に繋げるためにも、継続して結果を出す必要があることを理解している。
 
「また次に向けて、女子サッカーの今後が懸ってくると思っている。またここで何か変えていかないと、これから女子サッカーが本当の意味で評価されて、進化していかないんじゃないかと思う。個人として、これからも表現し続けていきたい」

 

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