パリSG、FFPによる選手獲得制限の処分が解除 今夏は積極補強か?

移籍市場の主役へ

 フランス1部のパリ・サンジェルマン(PSG)は、UEFAの定めるファイナンシャルフェアプレー(FFP)制度に違反したことで、選手獲得に関する制限を受けていた。だが、来季に向けてこの制限が解除されたと、フランス地元紙「レキップ」が報じている。
 
 PSGはFFP制度に違反したとして、2014-15シーズンに向けた選手補強費が6000万ユーロ(82億円)に制限されていた。さらに、欧州チャンピオンズリーグの選手登録人数においては本来の25人から21人となる制限がかけられ、6000万ユーロ(約82億円)の罰金処分も科されていた。
 しかし、PSGの経営に改善の兆しが見られたことで、こ れらの制限が解除につながったと見られている。この結果、収入を超えない範囲であれば選手獲得を事実上、自由に行うことが可能となる。
 昨夏はブラジル代表DFダビド・ルイスの獲得に4950万ユーロ(約67億円)を費やした以外に目立った補強はなかった。期限付き移籍でトゥールーズから加入していたコートジボワール代表DFセルジュ・オーリエについては、すでに移籍金1200万ユーロ(約16億円)で買い取ることが決定した。
 
 FFPとは、UEFAのミシェル・プラティニ会長が欧州クラブの経営健全化を図り、11年6月に導入された制度。各クラブの人件費をはじめとした支出が、選手売却や観客動員などの営業利益による収入を上回ってはならないとするもの。対象となるのは、過去3シーズンの合計の収支 で、制度が適用され始めた2013-14シーズン(11-12、12-13シーズンとの合計)の審査では、PSGをはじめマンチェスター・シティなど、10クラブが処分の対象となっていた。
 
 これにより、今夏のPSGは積極補強に動きだすかもしれない。以前からうわさのあったMFアンヘル・ディ・マリアなどの人気銘柄の争奪戦に参加する可能性もある。そして、伊地元紙「コリエレ・デロ・スポルト」では、ナポリのFWゴンサロ・イグアイン獲得にも関心を示していると報じられた。
 
 2011年にカタールの投資会社がチームを買収し、“オイル・マネー”を手にして以降、ハビエル・パストーレやズラタン・イブラヒモビッチ、チアゴ・シウバといったスター選手を毎年のように獲得してきたフランス王者。今夏も再び移籍市 場の主役に躍り出ることになるのだろうか。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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