“マイアミの奇跡”再現へ準備は整ったか W杯コロンビア戦、日本の勝機を生む「三条件」

コロンビア戦の前半の戦いぶりが「大会を左右する」

 三つ目は前半の戦いぶりである。

 アトランタ五輪のブラジル戦で、もし前半にゴールネットを揺らされていたら、GK川口がどれほど絶好調だったとしても、最少失点に抑えられたとは考えにくい。格上のチームが精神的に慌てることで、アップセットの条件は整う。

 具体的には前半を0-0で抑えたい。できれば後半途中まで──マイアミで伊東輝悦が決勝点を決めた後半27分まで無失点で凌いだように、コロンビアの焦りを誘うのだ。

「最初の45分をどう戦うのかが、本当に大会を左右すると思う」

 西野監督はこう話す。前半の戦いをコロンビア戦だけでなく大会全体にとって重要と考えるのは、グループリーグ突破を目標とするからだ。“マイアミの奇跡”は日本サッカーの偉大な一歩として記されているが、日本は2勝1敗の好成績を収めながら得失点差でブラジル、ナイジェリアを下回りグループリーグを突破できなかった。

 ロシアW杯で西野監督が望むのは、コロンビア戦を2戦目以降へつなげることであり、チームの照準はベスト16入りなのである。

(戸塚 啓/Kei Totsuka)



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