ナチョの一撃でスペインが勝ち越すも…

　後半に入るとスペインがさらにボール支配率を高める展開に。すると同10分、スペインのエースも再び仕事をする。イニエスタが得たゴール前25メートルの直接FKを、シルバのキックをペナルティーエリア右深い位置からMFセルヒオ・ブスケッツが頭で折り返すと、ジエゴ・コスタが押し込んで2-2の同点とした。

　そして後半13分、スペインの真骨頂が発揮される。左サイドでイスコ、シルバ、DFジョルディ・アルバのパスワークから崩すと、ボールは逆サイドへ。そこに開始早々にPKを献上したナチョが走り込んで躊躇せず右足ボレーを放ち、レーザービームのような軌道でゴール左隅に突き刺さる。文字通りのスーペルゴラッソで逆転に成功した。

　しかし後半43分、ロナウドが一人でスペイン勝勢ムードを一変させる。ゴール前20メートルでファウルを誘うと、直接FKはもちろんロナウド。右足を振り抜くとデ・ヘアが一歩も動けない一撃でゴール右隅へと収まり、3-3の同点とした。

　ロナウドがアディショナルタイムに負傷してしまう気がかりな事態が起きたが、鮮やかな90分間の打ち合い。ともに勝ち点1を分け合う凄まじい展開となった。