精巣がん克服もニューカッスル退団のグティエレス、悲痛な胸の内明かす

クラブが下した非常な決断

 元アルゼンチン代表のホナス・グティエレスは昨年、精巣がんを患っていることを公表し、闘病生活を送った。その後の治療は順調に進み、昨年11月にはがんを克服。ニューカッスルに所属していた同選手は、今年3月におよそ11カ月ぶりに実戦復帰を果たした。
 
 グティエレスの復帰については各方面から祝福の言葉が届けられた。今季の最終戦では得点も決め、ニューカッスルの1部残留にも貢献した。
 
 しかし、クラブは非情な決断を下した。契約満了を迎えたグティエレスと来季以降の契約を結ばないと発表。しかも、そのことはジョン・カーバー監督か ら電話口で伝えられたという。同じ電話で、6年半ニューカッスルに所属したライアン・テイラーも同様、実質的な解雇を言い渡されている。
 グティエレスは当時の心境を英国営放送「BBC」のラジオインタビューで語った。本人も退団は覚悟していたが、クラブの対応には失望といった様子だ。「1対1で、面と向かって伝えるのが良い方法だと思うよ。(電話で告げられたことで)彼らは僕のことなんか何も気に掛けていないんだと考えるようになった」と悲痛な胸の内を明かしている。
「僕は7年間ここで過ごした。そして常にベストを尽くしてきた。病気のためにプレーできなかったのはたった18カ月だ」
 クラブへの愛情を持ち続け、闘病生活を乗り越えたグティエレス。2010年のW杯代表でもあ る経験豊富なMFの次なる活躍の舞台はどこになるのだろうか。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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