ドイツ人記者が見た「ハリル解任劇」 同様の危機を迎えた06年独代表を支えたものとは

ハリルホジッチ前監督の解任劇は、海外からどのように見られているのだろうか【写真:Getty Images】
ハリルホジッチ前監督の解任劇は、海外からどのように見られているのだろうか【写真:Getty Images】

選手と監督が理解し合えていないなら「続ける意味はない」

 ロシア・ワールドカップ(W杯)開幕を約2カ月後に控えた4月7日付けで起きた、日本代表のバヒド・ハリルホジッチ前監督の解任劇は、海外からどのように見られているのだろうか。自分たちにはない視点で物事を捉えてみることで、新たな解釈をすることができるかもしれない。

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 そこで2014年ブラジルW杯王者であるドイツの友人であり、ブンデスリーガ公式サイトのジャーナリスト、カロル・ヘアマンに話を聞いてみることにした。

「僕にしても詳細を知っているわけではないから、正直に自分の感じたことを伝えるだけだよ」

 ヘアマンはそう切り出した。

「原則として、トーナメントの直前に監督を解任して良いことなんて何もない。ただ、選手と監督が理解し合えていないなら、続ける意味がないのは確かだ。本当にそういう状態ならば、タイミングが早かろうと遅かろうと、決断しなければならないだろう」

 まさに、その通りだ。「信頼」というのは大事だ。日本サッカー協会の田嶋幸三会長も、その点を強調していた。ただ「信頼が薄れてきた」のが原因なのだとしたら、「信頼を深める」ために何をしたのだろうか、という疑念も残る。

 そういえば、ドイツでも同じような危機を迎えた時期があった。ヘアマンはこう指摘する。

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中野吉之伴

1977年生まれ。武蔵大学人文学部欧米文化学科卒業後、育成層指導のエキスパートになるためにドイツへ。地域に密着したアマチュアチームで様々なレベルのU-12からU-19チームで監督を歴任。2009年7月にドイツ・サッカー協会公認A級ライセンス獲得(UEFA-Aレベル)。SCフライブルクU-15チームで研修を積み、2016-17シーズンからドイツU-15・4部リーグ所属FCアウゲンで監督を務める。『ドイツ流タテの突破力』(池田書店)監修、『世界王者ドイツ年代別トレーニングの教科書』(カンゼン)執筆。最近はオフシーズンを利用して、日本で「グラスルーツ指導者育成」「保護者や子供のサッカーとの向き合い方」「地域での相互ネットワーク構築」をテーマに、実際に現地に足を運んで様々な活動をしている。

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