ペトロヴィッチ監督、古巣・浦和に皮肉 “ミシャ節”全開「私がいなくなって…」

浦和サポーターからのブーイングに何を思ったのか?

 それでも、浦和から期限付き移籍をしているために出場できなかったMF駒井善成に触れて「駒井選手が出ていれば、勝利に近づいたかなと思いますが。契約上の都合で出場が叶わなかった駒井選手がいれば、サイドでもう少し打開できる状況になったのかなと思っています」と吐露してしまうあたりは、変わらぬ人間臭さを感じさせた。

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 そうしたなかで、この試合でミシャが見せたのは、戦局の修正力だった。ダブルボランチの脇を浦和MF武藤雄樹に使われている状況を是正するため、後半17分にMF兵藤慎剛を投入して3ボランチに変化。浦和時代には勝ちゲームの逃げ切りのために使うことがあったトリプルボランチを同点の局面で採用する決断を見せた。そしてそれは、札幌が主導権を一時的にでも奪い返す大きな助けになっていた。

 試合前の選手紹介では浦和サポーターからブーイングが響いた。それは憎悪のブーイングというよりも、自分たちの脅威になる相手へのリスペクトという意味合いの方が強かったのだろう。ストレートに拍手を送る浦和サポーターも少なからずいた。そうした古巣対戦を終えると、ミシャは静かに語った。

「もう少し私が若ければもっとエモーショナルになったかもしれませんが、もう60歳を過ぎていますからね。特別な感慨はありません。ただ自分が教えた選手たちやお世話になったスタッフと会えることは嬉しいです。試合に関してはプロフェッショナルとして勝利を求めて戦いました」

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