レアルのPSG撃破に見た二つの神秘的な力 “ボールが浮く”PKと絶妙だった“2枚替え”

CL16強の大一番は、レアルがホームでPSGに3-1と先勝

 浮いてないか? 浮いたよね。

 FWクリスティアーノ・ロナウドがPKを蹴った時、左足を踏み込んだ瞬間にPKスポットにあったボールが少し動いた。ほんの少しだが、浮いたように見える。

 UEFAチャンピオンズリーグ(CL)のラウンド16、レアル・マドリード対パリ・サンジェルマン(PSG)の第1戦は期待に違わぬ好勝負だった。PSGが前半33分にMFアドリアン・ラビオのゴールで先制した後の同45分、レアルはMFトニ・クロースが倒されてPKを得る。もちろん、蹴るのはエースのロナウド。特に何かボールに細工した形跡はない。レーザーポインターが目に入ったのか、目を閉じてからGKを睨み助走を開始。右足で左隅へと力一杯蹴り込んでいる。

 じつはロナウドのFKで、「ボールが浮く」という話は聞いたことがあった。

 芝生を寝かしておいてボールをセットし、キックの時に強く左足を踏み込むと芝生が起き上がってボールを浮くというのだ。ボールが浮くので、あの強烈な無回転のブレ球を蹴ることができるのだという。

 そんなバカな……と、その時は思ったものだ。ボールが浮いてなくてもブレ球は蹴れる。踏み込みでボールが浮くなんて、漫画の読み過ぎだろうくらいに聞いていた。

 

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