レアル・マドリードとアトレチコ・マドリードは、14日のUEFAチャンピオンズリーグ準々決勝第一戦で激突したが、スターぞろいの両軍で主役になったのは意外な男だった。 アトレチコのスロベニア代表GKヤン・オブラクが、銀河系軍団の前に立ちはだかった。シュート17本、枠内シュート8本と猛攻を見せるレアルをシャットアウト。0-0のドローに貢献した。 前半4分には、いきなりピンチを迎えた。レアルのウェールズ代表FWギャレス・ベイルとの1対1のピンチを迎えたが、至近距離のシュートを完璧にブロック。前半36分にはコロンビア代表MFハメス・ロドリゲスが、こぼれ球を 巧みに左足のアウトサイドで合わせて放った、鋭いボレーシュートをスーパーセーブで阻止した。 スペインの地元紙「AS」によると、22歳の守護神は、レアルにアウェーゴールを奪われなかったことを心から喜んでいた。 「気分はいいよ。厳しい試合でみんなハードワークした。第二戦は来週だけど、気持ち良く入れるね。もちろんゴールを奪いたいが、ホームではゴールを奪われないことが大事。どこが本命かは分からない。相手は偉大なチームで多くの偉大な選手もいるけれど、0-0で次の試合に何が起こるか楽しみになっている」 オブラクは昨年、ポルトガルの名門ベンフィカから移籍金1600万ユーロで加入した。 レアルの守護神のスペイン代表GKイケル・カシジャスも「彼が前半のヒ ーローだ。ファンタスティックだった。アトレティーはわれわれの攻撃をブロックすることができなかったから、試合をコントロールできた」とオブラクの大活躍に素直に脱帽していた。 【了】 サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images