「父親がいなくなってからならいい」

「彼はすごく成熟した。今夜、我々に大きな問題を作り出してきた。正直言って、チームへの指示で彼をディ・フランチェスコと呼ぶことが難しかったよ。彼には厳しいマークをして、自由に走らせないようにしたんだ」

　息子への密着マークを命じ、サイドで起点にさせないように封じ込めろと指示したという。そして、「ピッチ上では完全に他人だ。彼は良いプレーを見せていた。（イタリア代表MF）アレッサンドロ・フロレンツィは厄介だったと言っていたね。今夜フェデリコは敵だったけれど、明日からは私の息子に戻るんだよ」と語り、“父親の顔”に戻った。

　強豪ローマの門を息子が叩くことはあるのか問われた指揮官は、「父親がいなくなってからならいいよ」と嬉しそうに語って会場を後にした。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文　text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真　photo by Getty Images