UEFAの広報担当が明言

　パリ・サンジェルマン（PSG）のスウェーデン代表FWズラタン・イブラヒモビッチは11日、UEFAチャンピオンズリーグ（CL）決勝トーナメント1回戦セカンドレグの敵地チェルシー戦で一発退場を命じられた。だが、これが誤審と指摘される中、UEFAは退場処分を覆さない方針を明らかにした。英衛星放送「スカイ・スポーツ」が報じている。
　記事によれば、UEFAの広報担当はこう語ったという。
「フィールドでのプレーに関して主審の決断は最終決定事項。UEFAの規律委員会でも再審議することはないだろう」
　延長戦の末に2試合合計3-3となり、アウェーゴールの差でPSGが8 強進出を決めた激戦の前半31分に事件は起きた。
　チェルシー陣内でイブラヒモビッチと相手MFオスカルがクリアボールに反応。2人は五分五分のタイミングで滑り込んだ。
「彼がタックルに来たのが分かったから、途中でやめたんだ。彼が、その後、どんな行動に出たかは分からない。関係ないよ。我々は試合に勝ったんだ。我々は突破したんだ。この後のことはどうなるか見てみよう」
　試合後、そう語ったイブラヒモビッチはオスカルが一瞬先にボールに触れることを察知し、相手を傷つけないように足を曲げた。しかし、軽く触れたように見えたオスカルは大げさに七転八倒。GKと倒れたオスカル以外のチェルシーの9選手がビョルン・クルパース主審に詰め寄った。
　そこで主審はき然と した態度で、イブラヒモビッチにレッドカードを突きつけた。
「怒るべきか、笑いだしたらいいのか分からない。私にとって、レッドカードを見た時は、この男は自分が一体何をしているのか理解してないな、という感じだったよ」
　試合後、イブラヒモビッチはあきれ果てた表情だった。