父は元巨人選手…快進撃支える15歳の逸材「年齢は関係ない」 最少失点で“世界一”へ「鼓舞して」

GK加登脇心羽は北朝鮮戦で同点につながるロングキックを披露
リトルなでしこの愛称を持つU-17女子日本代表のGK加登脇心羽(かどわき・こう)が注目を集めている。モロッコで開催中のU-17女子ワールドカップ(W杯)準決勝の北朝鮮戦では、正確なロングキックから劇的な同点ゴールにつながった。元プロ野球選手の父を持つ15歳は、決戦に向け「みんなが笑顔で優勝できるようにプレーしていきたい」と意気込んだ。
加登脇は高校1年生世代ながら178センチの恵まれた体格を武器に、ダイナミックなセービングで日本のゴールを守ってきた。準決勝の北朝鮮戦では0-1のビハインドで迎えた後半アディショナルタイム、ハーフウェーライン付近からのフリーキックでキッカーに立つと、ゴール前まで1本で届くロングキックを披露。ここからゴール前の混戦で相手のオウンゴールが生まれ、突入したPK戦でも相手のシュートを読み切ったセービングを見せた。攻守にわたる大活躍で決勝進出の立役者になった。
その加登脇は、プロ野球の読売ジャイアンツでプレーした卓真さんを父に持つアスリート家系だ。現在39歳の卓真さんは、北海道の北照高校から2005年のドラフト3巡目で巨人に入団。投手として2008年まで3年間プレーした。父からの教えについて「食事や筋トレ、睡眠についてアドバイスをもらうことが多くて、中でも睡眠は結構指摘されます」という体づくりに関するもの。そしてメンタル面では「いつも『自分だったらできる』という自信を持って試合に入りなさい」という言葉があったと明かした。
2014年に現在なでしこジャパンの主力でプレーするMF長谷川唯らを擁して優勝した大会以来の頂点が目の前にある。今大会の日本は準決勝までの6試合をわずか2失点で切り抜け、出場24チーム中の最少タイ。試合数を加味すれば、最も失点の少ないチームだと言える。
加登脇自身のハイパフォーマンスもあるものの、チームの取り組みについても「球際ではとにかく相手に負けないように強く行って、競り合いでも絶対に競り勝つ、相手に自由にプレーさせないということを全員で意識しています」と話す。周囲は年上の選手達だが「サッカーはピッチに立ったら年齢は関係ないので、自分が遠慮してプレーに影響が出ないように、自分のプレーを発揮できるようにしています。周りの先輩選手たちも自分に話しかけてくれて、チームにもなじめています」と、落ち着き払った表情で話した。
決勝の対戦相手はナイジェリア代表に決まった。今大会の日本は、アフリカ勢との対戦が多く、7試合中4試合目となる。その経験から「日本の選手とは違って、『ここで来るんだ』というタイミングで(シュートが)来ることが多いので、ワンタッチのタイミングでいつでも対応できるように準備することは意識しています」とプレーもアジャストしている。
日本時間では11月8日の午前3時30分という深夜帯にキックオフを迎える決戦。若き守護神は「みんなが苦しい時やきつい時に後ろから鼓舞して、最後まで諦めずに全員がプレーできるように声を出し続けることだったり、シュートが飛んできたときには自分も体を張ってプレーしたりして、最後にみんなが笑顔で優勝できるようにプレーしていきたい」と決意を新たにしていた。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)






















