元日本代表も頷き「ギラツキある」 納得の選出…29歳に期待「完全復活した姿を見せてほしい」

日本代表に選出された福田師王(左)と板倉滉【写真:picture alliance/アフロ】
日本代表に選出された福田師王(左)と板倉滉【写真:picture alliance/アフロ】

【専門家の目|太田宏介】11月シリーズの日本代表メンバー28人が発表

 日本サッカー協会(JFA)は11月4日、千葉県内で会見を開き、森保一監督率いる日本代表が臨む今月のシンガポール遠征のメンバーを発表した。14日にブラジル代表、17日にパラグアイ代表と対戦する今回のシリーズに選ばれた28人。日本代表OBの太田宏介氏が今回の招集メンバーに抱いた印象と特に期待を寄せるプレーヤーを語った。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)

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 ウルグアイ、ベネズエラ、エクアドル、ニュージーランドと対戦して4連勝を飾った9月・10月シリーズの勢いをもって臨む11月の2連戦。前日にアジアカップの約1年延期の発表を受け、シンガポール遠征は森保一監督が日本代表の指揮を執る最後の機会になる可能性もある。

 そんななか発表されたメンバーでは、FW塩貝健人(ヴォルフスブルク)が選外となった代わりに、FW福田師王(カールスルーエSC)が初招集。大怪我から戻ってきたDF町田浩樹(ホッフェンハイム)とMF南野拓実(ASモナコ)、DF菅原由勢(カリアリ・カルチョ)、MF坂元達裕(コベントリー・シティ)、FW小川航基(FC町田ゼルビア)が代表復帰を果たした。

 アジア杯延期が発表されたことで、未来への投資が反映されたメンバー構成も考えられたが、蓋を開ければ高い経験値を持つ選手を中心とした28人に。これについて、太田氏は「想定内」と率直な印象を一言。ただし、初招集となった福田には先のシリーズでA代表初ゴールを決めた松木玖生に続く存在にならなければいけないと特に大きな期待を寄せる。

「福田選手に関しては、試合を経るごとにやれることがすごく増えてきている印象を受けています。結果を出しているのはもちろん、ギラツキもあるので、こういう若手は確かに呼びたくなりますね。

 また、今回の2試合では上田綺世選手の不在時をどう戦うかが試されます。後藤啓介選手や前田大然選手もいるなか、誰がプランBの最適者かという課題は次の政権になっても引き継がれるはずで、上田選手に代わるフォワードの台頭を期待したいと思います」

 オフェンス陣に初招集が見られた一方、ディフェンス陣は復帰組を含め手堅い選出に。とはいえ、板倉滉・渡辺剛・町田浩樹のセンターバック3人がともに29歳であることを考えると、高齢化への懸念はないか。「現状ベストな最終ラインの選手を選んだ」と太田氏。高井幸大ら若手が十分に台頭できていない状況を問題視する一方、次のW杯へ向けても今回のメンバーから大きな問題は見られないとの考えを示す。

「現在は選手のアスリート能力が高くなっているので、それに応じてハイパフォーマンスを発揮できる平均年齢も伸びています。それこそ、伊東純也選手がまだ成長しているように。もちろん育成も同時に進めなければいけませんが、今回選ばれたメンバーでもまだまだチーム力を維持していけると思います」

 そのうえで、南米の強豪2連戦で太田氏が存在感の発揮を期待しているのが板倉だ。昨季アヤックスでの不遇や不完全燃焼に終わった北中米W杯、復帰したボルシアMGでの怪我といった難しい状況が続いたことを踏まえつつ、ここで奮起が必要だとしている。

「やっぱり板倉選手がディフェンスリーダーとして、吉田麻也選手がずっと引っ張ってきたように存在感を放っていかないといけない。キャラクター的にもカリスマ性的にも、強烈なリーダーになれる選手だと思っていますから。ディフェンスラインの軸として、板倉選手にはここをきっかけに完全復活した姿を見せてほしい」

 南米が誇る強豪と難敵を相手に、初招集された若手が爪痕を残し、ベテランDFがリーダーシップを発揮して攻撃をシャットアウトできるか。シンガポールの地での躍動に注目が集まる。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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太田宏介

太田宏介(おおた・こうすけ)/1987年7月23日生まれ。東京都出身。FC町田―麻布大学附属渕野辺高―横浜FC―清水エスパルス―FC東京―フィテッセ(オランダ)―FC東京―名古屋―パース・グローリー(オーストラリア)―町田。Jリーグ通算348試合11得点、日本代表通算7試合0得点。左足から繰り出す高精度のキックで、攻撃的サイドバックとして活躍した。明るいキャラクターと豊富な経験を生かし、引退後は出身地のJクラブ町田のアンバサダーに就任。全国各地で無償のサッカー教室を開校するなど、現在は事業を通しサッカー界への“恩返し”を行っている。

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