デビュー目前の26歳は「特別な注目を注がれる」 史上初の日本人…地中海で高まる期待「必要だったんだ」

カリアリ監督が語る菅原への評価
日本代表DF菅原由勢は今夏、イングランド・チャンピオンシップ(2部相当)のサウサンプトンからイタリア・セリエAのカリアリに活躍の場を移した。まだ新天地デビューを飾れてはいないものの、現地では加入をどのように受け止められているのか。監督と識者に迫った。(取材=倉石千種)
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イタリア1部カリアリは現地時間9月7日、ホームにレッチェを迎えたセリエA第3節で1-0の勝利を収めた。開幕節(8月22日)のパルマ戦こそ勝利したものの、その後は30日の第2節インテル戦で敗れ、9月3日に行われたイタリア杯ラウンド32でもヴェローナに屈し連敗。挽回を図るチームはレッチェ戦で1万5684人の観衆を前に闘志をみなぎらせ攻撃的なサッカーを展開、ACミランのレジェンド、パオロ・マルディーニの息子で今季新加入のFWダニエル・マルディーニが前半29分に決めたヘディング弾が決勝点となった。
しかし、この試合で今夏に新加入の日本代表DF菅原由勢は必要書類が間に合わなかったため招集外に。それでも試合後、チームを率いるファビオ・ピサカーネ監督は菅原に言及し、プレーの印象とチームへの影響をこう口にした。
「(菅原は)個性のある選手。サイドバックとして起用する。高い技術を持ち、攻撃の展開、ビルドアップもできる。カリアリでは彼が来たので、みんな日本語を話しているぐらいだ。チームにポジティブなものをもたらした」
現在、右サイドバックのスタメンはポルトガル人DFのゼ・ペドロ。ポジション争いが待ち構えるが、ピサカーネ監督は「5バックでは一緒にプレーできる」とも語っている。

菅原のカリアリ加入は「チームにとってポジティブ」
また、26歳ながら日本代表で25試合の出場経験を持つ菅原の加入について、サルデーニャ島日刊紙「ラ・ノーヴァ・サルデニア」のエンリコ・ガヴィアーノ記者とスポーツチャンネル「DAZN」特派員でコメンテーターのロベルト・ピンナ氏、2人の現地関係者に取材。それぞれ、菅原への印象と獲得に対する考えを次のように語った。
●エンリコ・ガヴィアーノ記者
「地元空港に到着した時、多くのサポーターが迎えに行っており、子どもは紙の日本国旗をプレゼントして、歓迎していた。菅原はカリアリのマフラーもプレゼントされ、朗らかにサインに応じていた。そして、イタリアのリーグに来たことに満足しているとも言っていたよ。監督とはこれからまだ話をしなければならないと言っていたが、自信を持っている感じだった。
まだ僕たちも彼の練習を実際に見ていないので分からないが、これまでの所属先でのプレーや日本代表の試合を見る限り、いい印象を持った。いい選手だと思う」
●ベルト・ピンナ氏
「菅原の獲得はチームにとってポジティブだし、クラブ初の日本人選手ということで特別な注目を注がれるだろう。シーズンを通じて彼は有益だと思う。ゼ・ペドロの代わりができる選手がいなかったし、リカルド・チエルボはもっと前方でプレーするタイプの選手だから。カリアリには優秀な若い選手たちがいる一方、国際的な経験を持った選手が足りなかった。その点、菅原は豊かな経験を持っている。カリアリで長くプレーし経験豊富だったDFガブリエレ・ザッパがヴェローナに移籍したから、ベテランの選手が必要だったんだ」
地中海に浮かぶ世界的な観光地としても人気があるサルデーニャ島に本拠地を構えるカリアリ。海に囲まれた美しい島の熱狂的なサポーターを前に菅原がどのようなプレーを見せてくれるか、期待が高まる。
(倉石千種 / Chigusa Kuraishi)

倉石千種
くらいし・ちぐさ/1990年よりイタリア在住。1998年に中田英寿がペルージャに移籍した時からセリエAやイタリア代表、W杯、CLをはじめ、中村俊輔、本田圭佑、長友佑都、吉田麻也、冨安健洋など日本人選手も取材。バッジョ、デル・ピエロ、トッティ、インザーギ、カカ、シェフチェンコなどビッグプレーヤーのインタビューも数多く手掛ける。サッカーのほか、水泳、スケート、テニスなど幅広く取材し、俳優ジョルジョ・アルベルタッツィ、女優イザベル・ユペール、監督ジュゼッペ・トルナトーレのインタビューも行った。























