ピッチ上で喧嘩勃発「熱くなって」 元日本代表がど突く…口論で「しばきたくなって」

町田の昌子源【写真:徳原隆元】
町田の昌子源【写真:徳原隆元】

町田の岡村大八と昌子源が激しく言い合いをし、昌子が岡村を手で押した

 開幕2連勝を飾り、ホーム開幕戦となった第3節でも先制したチームとは思えない光景だった。8月23日のJ1第3節で浦和レッズをホームの国立競技場に迎えたFC町田ゼルビアは、この試合も前半8分にMF中村帆高のゴールで先制に成功した。しかし、前半の途中から浦和に流れを持っていかれると、何度かのピンチがあった前半の終盤に3バックのDF岡村大八とDF昌子源が激しく言い合いをし、昌子が岡村を手で押す衝突が起きた。

 普段は相手に隙を見せない町田だが、思うように戦えていないことが明確となった。なかなか決定機を生かせなかった浦和からすれば、自分たちの攻撃が相手を苦しめているという感触を得られたはず。そして前半ATに町田は、浦和のMF渡邊凌磨のゴールで同点とされる。

 嫌な形で後半に入った町田だったが、ハーフタイムで完璧に修正する。後半から投入されたFW西村拓真が後半9分に、MF相馬勇紀の折り返しから勝ち越しゴールを決めると、同16分にもMFネタ・ラヴィがCKからの2次攻撃でミドルシュートから3点目を決めて、一気に浦和を突き放し、そのまま3-1で勝利した。

 岡村は、前半終盤について「ボールホルダーにプレッシャーがかからないぶん、背後の警戒もしなきゃいけないし、降りてくる選手に対してもついていかなきゃいけない。ボールホルダーもフリーな状況なので、2列目からのランニングに対しても、僕らが対応しなきゃいけないというか。相手の3枚(1トップ2シャドー)プラス、ボランチの2枚の5枚を3枚で見ないといけない感覚に陥っていました」と言い、「どこでボールホルダーにプレッシャーを与えるのか。どういうふうなハメ方で行くかは、かなり修正が必要だった」と、苦しい戦況のなか、ピッチで感じていたことを説明した。

 この際、昌子と小競り合いが生じたが、岡村は「言い合いましたよ。でも、別に仲が悪いっていうわけじゃない。局面において意見の相違があったなか、僕も譲れない部分はありますし、今年のチームのやり方でもセンターバックがスライドすることは取り組んでいるので」と言い、「いいんじゃないですか? ああいうディスカッションというか。お互い熱くなって、源くんは手が出ていましたけど(笑)。ただ、すごく良いと個人的には思っています」と、互いに問題を修正しようとしたなかでのことと前向きだった。

 昌子も同様に「アレはお互いに勝ちたいし、お互いに意見をぶつけたこと。お互いにああしてくれ、こうしてくれのなかでのことだったので。ただ、ほんまにしばきたくなって、ちょっと手が出そうになりました」と苦笑し、「でも、一瞬ですべての局面を変えられるんで。結果的に、僕がもうちょっとスライドすれば良かったんですけど、そのタイミングとか、相手のパサーのタイミングとか、(右の中村)帆高の状況もわからなかったので、いろんなことを踏まえて『ちょっと待って』という感じだった。そこで勃発しました」と、状況を説明した。

 結局、細部については「ハーフタイムに入るまで修正はできなかった」と岡村は話したが、こうなった場合の確認は、今後に向けても大きな意味を持つだろう。そして後半、町田はウイングバックがしっかり戻って数的不利な状況をつくらせないこと、またFW相馬勇紀がより左に張り出すことに加え、西村を投入したことで、前半はFWテテ・イェンギに頼りっぱなしだったボールの収まりどころを増やし、ボールを保持できるようにした。結果、浦和に攻め込まれる回数も減り、西村のゴールが決まってからは、前半の衝突が嘘のように安心感すらある戦いぶりを見せた。

 岡村は「本当にチーム全体で修正できたと思います。今年はボールを持ちながら、攻撃するっていうところを、去年なんかは相手に押し込まれて防戦一方っていう試合が多かったなか、今年は徐々にボールを持ちながら相手陣地に取り返していく。加えて攻め急がないということも今年は本当にすごいできていて、そのなかでしっかり崩していく。だから見ていて、安心できる後半だったと思う。勝ち越したあとの試合運びは、去年と本当に違う、良い修正ができたと思います」と、2024シーズンにはリーグ戦で3位となり、昨年は天皇杯を制したチームの成長を強調した。

(河合 拓 / Taku Kawai)



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