「新しい血が入ることはすごく良い」 浦和生え抜きDFが感じるリーグ活性化…5得点快勝で「心から感謝」

浦和の菊池まりあ(左)と川船暁海【写真提供:WE リーグ】
浦和の菊池まりあ(左)と川船暁海【写真提供:WE リーグ】

浦和レディースがノジマに快勝

 三菱重工浦和レッズレディースは、8月30日のWEリーグ第2節のノジマステラ神奈川相模原戦に5-1で勝利。今季、AC長野パルセイロから移籍のMF菊池まりあとFW川船暁海がいずれもゴールを決めた。創設から6シーズン目を迎えるWEリーグ。移籍による活性化が少しずつ目立つようになってきた。

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 ノジマがPKで先制したゲームだったが、前半アディショナルタイムにセットプレーから相手の連係ミスでこぼれたボールを菊池が押し込んで、浦和が同点に追いついてハーフタイムへ。後半から川船が投入されると、古巣対決だったMF榊原琴乃のラストパスに反応して移籍後初ゴールで勝ち越した。さらにオウンゴールと川船のPK、MF柴田華絵が立て続けにゴール。浦和が大勝を収めた。

 試合後、川船は「FWとして、ああいうスコアで投入されるということは、やっぱり点を取らなきゃいけないという意味が込められていると思う」と笑顔を見せた。同様に移籍後初ゴールの菊池も「相手にとってはアンラッキーだったと思う」としながらも「うれしかった」と率直な思いを話した。

 浦和は伝統的に下部組織が充実していて、アカデミー育ちの有力選手がトップ昇格するケースが多かった。柴田のように高卒年代で加入した選手が長くプレーすることも多く、ファミリー感を強くする感があった一方で、近年は海外移籍が増加。WEリーグ全体で見ても、旅立っていく選手の人数に対して下部組織から即戦力となる選手の供給という点では、追いつかない部分も多くなってきた。

 そのような流れの中で、同じWEリーグの他クラブやなでしこリーグから有力選手が上位クラブに移籍することが増加。その一例が榊原だ。ノジマから昨季に浦和へ加入してベストイレブンを受賞。INAC神戸レオネッサのFW吉田莉胡は、ちふれASエルフェン埼玉から移籍初年度で得点王に輝いた。浦和の堀孝史監督は「自分たちのチームに必要なものが何なのか、というところからまず始まると思うんですけれども、それをしっかりとクラブの強化、現場を含めてコミュニケーションを取って、どういう選手に来てもらえるのかという部分をしっかり話せている」と、強化部門との連携について話している。

 川船は浦和への移籍について「自分の中で判断基準となったのが、日々の中で成長していきたいということ。それに一番当てはまるのがレッズだったと思います」と話し、菊池も「自分自身がもっと成長したいという思いがあり、そのための環境を求めていました。そういう意味で、レッズへの移籍を決めた部分はあります」と話している。WEリーグ創設から6シーズン目となり、少しずつJリーグに近いような移籍関係の話題によるリーグ活性化を感じさせている。

 そうした変化について、下部組織出身の浦和に長く在籍するDF高橋はなは、こうした実績ある選手の移籍加入について「彼女たちにチームへ合わせてもらうというより、良さをこのチームでさらに生かし、それによってチームの幅を広げられれば」として、「外から新しい血が入ることは、すごく良いことだと思っています。私たちの世界もすごく広がりますし、いろいろなものを吸収して学ぶことができます。そういった意味で、本当にレッズに来てくれて良かったと、心から感謝しています」と話した。

 浦和の次節は日テレ・東京ヴェルディベレーザとの対戦になる。ベレーザを率いるのは元浦和監督の楠瀬直木監督であり、MF塩越柚歩、MF猶本光、FW安藤梢といった浦和在籍歴が長かった有力選手がここ2年の間に移籍した。高橋は「そういった選手たちに対して、こちらがしっかりプレーすることが一つの恩返し」とも話す。ただの優勝候補クラブの直接対決というだけでなく、こうした古巣対決を通じた因縁やライバル関係もまた、リーグを盛り上げる要素になっている。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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