191センチ大型FW「日本にこのタイプはいない」 デビュー戦で豪快弾…代表OB期待「強みが出た」

フライブルクの後藤啓介【写真:アフロ】
フライブルクの後藤啓介【写真:アフロ】

【専門家の目|太田宏介】フライブルクFW後藤啓介がデビュー戦でヘディング弾

 ドイツ1部のフライブルクは現地時間8月20日にUEFAカンファレンスリーグ(ECL)プレーオフのファーストレグでスコットランド1部マザーウェルと敵地で対戦。今季新加入した日本代表FW後藤啓介は新天地での公式戦デビューでいきなりゴールを決めたなか、限られた出場時間の中で確実にネットを揺らしてみせた若き大型ストライカーに対し、元日本代表DFの太田宏介氏は「日本サッカー界の未来を左右する存在」として期待を寄せている。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)

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「日本には今、このタイプがいない」

 最大の武器である高さとフィジカルの強さが遺憾なく発揮されたものだった。太田氏は「あのコーナーで頭一つ抜けてたっていう、彼の強みが出て。これは非常に大きかった」と、その圧巻の打点を絶賛する。

 スピードやアジリティで勝負するアタッカーが多い近年の日本人選手の中で、191センチのサイズとゴール前の強さを兼ね備えた後藤の存在は極めて異彩を放つ。太田氏は「速くてドリブラーでアタッカーっていうタイプとは違う。こういう大型なFWがヨーロッパで結果を残すっていうところは、日本にとってもすごく大事。今、こういうタイプの日本人FWはいないですからね」と、日本サッカーにおける後藤の希少価値の高さを強調した。

 今オフに5大リーグへとステップアップを果たした後藤。しかし欧州のトップクラブは選手層が厚く、若手選手が最初からフル出場を重ねることは容易ではない。チーム内のライバルと激しいポジション争いを繰り広げる中で、後藤が見せた途中出場からの得点は、何よりもアピールとなる。

「レギュラーで出たり定期的に長い時間出るためには、こうした途中出場からのゴールっていうのが一番のアピールになる。短時間でもゴールを決めるのはさすが。デビュー戦で初ゴールっていうところも持っている。こういうのを見ると、もっとワールドカップで見たかったって思っちゃいますね」と、代表チームの新たなピースとしての可能性に思いを馳せた。

 後藤の魅力は、ピッチ上のパフォーマンスにとどまらない。弱冠21歳にして海外最高峰のリーグに挑み、揉まれながらもブレない芯の強さを感じさせている。太田氏は「帰国してからもいろんな番組に出て、すごい芯がしっかりしているというか。若いけど言葉一つ一つに重みがあるし、自信もある。すごく好青年だし、どんどん這い上がっていってほしいなと、応援の意味でもすごく思いますね」と、その人間性と精神面の成熟度を高く評価する。

 さらに、「21歳で5大リーグに移籍して、最初は途中からとかカップ戦とかが多くなるとは思いますけど、そこで結果を残して食い込んでいってほしい。まだまだ体格の線は細いから、ブンデスに揉まれてこれがもう分厚く、ぶっ太くなってほしいっすね」と、今後の成長への期待を込めた。

 堂安律をはじめとする経験豊富な日本人選手が身近にいる環境も、追い風となっている。外国籍の大型DFたちと真っ向からぶつかり合い、身体的にも精神的にも「ぶ厚く」進化を遂げる途上にある21歳ストライカー。日本が待ち望んだ規格外のストライカーが、世界の舞台でどんな成長曲線を描いていくのか期待は高まるばかりだ。

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太田宏介

太田宏介(おおた・こうすけ)/1987年7月23日生まれ。東京都出身。FC町田―麻布大学附属渕野辺高―横浜FC―清水エスパルス―FC東京―フィテッセ(オランダ)―FC東京―名古屋―パース・グローリー(オーストラリア)―町田。Jリーグ通算348試合11得点、日本代表通算7試合0得点。左足から繰り出す高精度のキックで、攻撃的サイドバックとして活躍した。明るいキャラクターと豊富な経験を生かし、引退後は出身地のJクラブ町田のアンバサダーに就任。全国各地で無償のサッカー教室を開校するなど、現在は事業を通しサッカー界への“恩返し”を行っている。

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