話題の40歳GKも…W杯で名を轟かせた11人 欧州で争奪戦の逸材、日本ライバル国からも選出

2026年W杯で大会前より評価を高めた「ブレイクスルー・ベスト11」
2026年FIFAワールドカップでは、ゴールデンボールに輝いたロドリ(スペイン)や、39歳にしてアルゼンチンを準優勝へ導いたリオネル・メッシをはじめ、世界最高峰の実力を改めて証明したスター選手たちが大会を彩った。しかし、彼らは大会前からすでに世界的な評価を確立していた存在でもある。
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そこで今回は、「2026年W杯で大会前より評価を高めた選手」をテーマにベスト11を選出した。ブレイクを果たした若手、世界トップレベルへの仲間入りを果たした実力者、そして40歳で世界を驚かせたベテランまで──。北中米の舞台をきっかけに市場価値や評価を大きく押し上げ、世界中へその名を轟かせた11人をポジションごとに紹介する。
GK ヴォジーニャ(カーボベルデ)
40歳にして今大会最大級のサプライズを起こした守護神だ。グループステージでは後に世界王者となるスペインを相手に7セーブを連発し、0-0のドローに大きく貢献。卓越したシュートストップと安定したポジショニングでカーボベルデ躍進の象徴となり、大会前には一部の熱心なファンしか知らなかった名前を世界中へ知らしめた。「大会前より最も評価を高めたGK」と言っても過言ではない。
DF ペドロ・ポロ(スペイン)
世界王者スペインの右サイドを支え続けた攻撃的サイドバック。高い位置を取り続ける積極性と、90分間落ちない運動量で攻守両面に大きく貢献した。準決勝のフランス戦では鮮やかな攻め上がりから追加点を叩き込んでMOMに。決勝までハイレベルなパフォーマンスを維持し、以前から高く評価されていた実力を世界最高峰の舞台で証明。世界トップクラスの右サイドバックとしての地位を確固たるものにした。
DF パウ・クバルシ(スペイン)
落ち着いたディフェンスと効果的なビルドアップを駆使して、最終ラインから世界制覇を支えた。高い守備能力はもちろん、最終ラインから正確に攻撃を組み立てるビルドアップ能力も大会屈指。大会前から将来を嘱望される逸材だったが、W杯優勝の立役者となったことで、世界最高峰のセンターバックの一人としての評価を確立したと言える。
DF ネイサン・ンゴイ(ベルギー)
23歳のセンターバックは、ベルギーのベスト8進出を支える守備の新たな柱に。持ち味のスピードを生かしたカバーリングに加え、冷静なビルドアップでも存在感を発揮。大会前は将来を期待される有望株という位置付けだったが、大舞台で安定したパフォーマンスを披露し、試合を重ねるごとに存在感を増した。今後10年のベルギー守備陣を担う存在として期待されるだけでなく、欧州トップレベルのセンターバックの一人へと飛躍するきっかけをつかんだ大会となった。
DF アレッサンドロ・チルカーティ(オーストラリア)
オーストラリア躍進の守備を支えた若きセンターバック。優れた読みと対人の強さに加え、冷静なボールさばきでビルドアップの起点としても機能した。強豪国との対戦でも安定したパフォーマンスを披露し、大会前よりも評価を大きく引き上げた一人。今後のオーストラリア代表を支える守備のリーダーとして期待が高まっている。
MF パトリック・ベルグ(ノルウェー)
ノルウェー躍進の心臓部となったレジスタ。華やかなプレーで魅せるタイプではないが、卓越したゲームコントロールと正確なパスワークで中盤を支配した。攻守のバランスを整える能力は今大会屈指で、その完成度の高さからプレミアリーグ勢を含む欧州クラブが獲得に動く存在となった。
MF ノア・マンザンビ(スイス)
豊富な運動量と高い技術を兼ね備え、ボールを前進させる推進力、狭い局面を打開するドリブル、そして守備での献身性まで高いレベルで発揮。限られた出場時間で3得点2アシストを記録した。欧州中のビッグクラブが熱視線を送る存在に。北中米W杯をきっかけに、その市場価値と世界的な評価を大きく押し上げた。
MF アイユーブ・ブアディ(モロッコ)
18歳とは思えない落ち着きと創造性を披露した今大会屈指のヤングスター。狭い局面でも正確な判断を繰り返し、モロッコの攻撃を自在に操った。メガクラブのスカウト陣を魅了し、「次世代最高峰の司令塔候補」として一気に評価を高めた。
FW ヤン・ディオマンデ(コートジボワール)
19歳のウインガーは今大会屈指のブレイクスターだった。爆発的なスピードと切れ味鋭いドリブルで世界屈指のDF陣を何度も翻弄し、コートジボワール史上初の決勝トーナメント進出に大きく貢献。大会をきっかけに世界のビッグクラブが熱視線を送る存在となり、将来のスーパースター候補として評価を急上昇させた。
FW イスマイラ・サール(セネガル)
4ゴール1アシストを記録し、セネガルを力強く牽引し。圧倒的なスピードと決定力を武器にアフリカ勢最多タイとなる4得点をマークし、世界屈指のDF陣相手にも違いを見せつけた。大会後には欧州メガクラブによる獲得報道も相次ぎ、その価値をさらに押し上げた。
FW フリアン・キニョネス(メキシコ)
開催国メキシコの期待を一身に背負い、5試合4ゴールを記録したワイドアタッカー。プレッシャーのかかる舞台でも勝負強さを発揮し、チームの決勝トーナメント進出に大きく貢献した。市場価値は急騰し、欧州5大リーグへの移籍が現実味を帯びるなど、この大会をきっかけにキャリアを大きく前進させた。
優勝したスペインからはポロと最優秀若手賞のクバルシを選出したが、やはりベスト4の顔ぶれは元々ネームバリューの高い選手が揃う中で、モロッコやベルギーのほか、カーボベルデ、オーストラリア、コートジボワールといったダークホースの選手たちも数多く名を連ねた。北中米W杯は新たなスターを世界へ送り出し、多くの選手たちのキャリアを大きく変えた大会としても、長く語り継がれていくはずだ。

河治良幸
かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。



















