“異例の横断幕”に驚き「びっくり」 ビール飲まずも契約延長…決まっていた「返答」

札幌と契約延長した田川知樹「あんまりビールとかは飲まないタイプなので」
北海道コンサドーレ札幌は6月17日、横浜F・マリノスから期限付き移籍中のGK田川知樹と、2026-27シーズンまで契約延長したことを発表した。6月6日に行われたアルビレックス新潟とのプレーオフ第2戦の試合後にゴール裏から掲げられたのは、残留を願う横断幕。これに対し、契約延長という形で返答した。
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「田川、ビヤガーデンがお前を呼んでいる」
0-0からのPK戦で敗れた後、足を攣ってうずくまった田川。チームメイトに起こされてゴール裏へと挨拶に向かうと、このメッセージが掲げられた。ビヤガーデンとは、札幌の夏の風物詩。つまり残留しなければ参加できない。そして、スポンサーのサッポロビールの表記では「ビア」ではなく「ビヤ」となる。
予想していなかった横断幕に、「びっくりしました」と田川。SNSなどで上がっていた残留を願う声もしっかりと届いており、「この半年の百年構想リーグ、毎試合熱い声援を送ってくださって、僕のほうが一番感謝しています」と明かす。そして、8位に終わった悔しさを「来シーズン必ずやり返す」と誓う。
また、ビヤガーデンについては「あんまりお酒は飲まないんですけど」と苦笑い。「オフシーズンはいったんリフレッシュして、自分なりのリフレッシュの仕方で、しっかり体を休めたいなと思っています。あんまりビールとかは飲まないタイプなので」としながらも、メッセージの意図は伝わっていたようだ。
一方、ビヤガーデンにとどまらず「徐々にいろんなところに行って知ってきましたし、知ることができました」と北海道の魅力にハマりつつある。「なんか本当に落ち着いていて、自然が豊かで居心地がいいというか、本当にいいところというのが一番ですね」。プライベートでも過ごしやすさを実感している。
そこで、お気に入りのスポットについて聞くと、「ここというのはないんですけど、ワンちゃんを飼っているので、近くにいいペットショップがあったり」と笑顔。「ちょっと遠くで函館とかも行きましたし、そこはこれからもっといろんなところを知っていきたいかなと思います」と夏以降を楽しみにする。
今シーズンから加入した田川の契約期間は、今年6月30日までだった。ところが、繰り返していた言葉は「J1に昇格するためにこのチームに来た」。契約延長になるかは未定の状況ながら、「自分の気持ちはやっぱり来年J1昇格するため、今シーズンはその土台作りという意識はかなりしていました」と明かす。
PK戦でヒーローになった3月28日の藤枝MYFC戦後には「このクラブでJ1に上がりたい。もう今はそれしか考えていないです」と熱弁するなど、本人のなかですでに結論は出ていた。「はっきりとは言えないですけど、そういうコミュニケーションは取れています」と、代理人やクラブに自身の思いを伝えていた。
興國高校から横浜FMに入団し、プロ6年目のシーズンはEAST-Bのベストイレブンに選出された。「かなり多くの学びがあった半年でした」と手応えもあったが、「ただ自分的には本当に満足できなくて、みんなのハードワークを見ると、振り返ってももっと失点は絶対に減らせたと思うんですよね」と悔しがる。
「それはやっぱり自分の実力のところで、最後止められるのは自分なので、そこを自分がもう少し防げたというシーンが本当にいくつもあって、そこがかなり悔しくて、今もずっと残っているので。そういったところを、また成長した姿を来シーズン見てもらいたいなと思っています」
チームとして序盤は結果が出なかったが、「元々ここに来たときから、チームメイトみんな上手だなと思っていた」と田川。「そういったうまいだけではなくて、やっぱり走る、戦う、そういったところを一番に求められていますし、そこは練習からの積み重ねでこの半年を通してかなり良くなった」と胸を張る。
「20試合というリーグ戦でしたけど、失点数も去年よりペース的には減ってはいましたし、良くなっている部分というのは、数字だけでもかなりあると思います。だからこそ、あとはもう結果だけだなと思います。このまま積み重ねを止めることなく、結果を求めていきます」
古くからハーフナー・ディド、佐藤洋平、藤ヶ谷陽介ら強力な守護神たちが最後の砦となってきた札幌。近年でもク・ソンユン、菅野孝憲、高木駿とゴールキーパーが安定した時期に結果を残してきた。彼らに負けず劣らず、すでにサポーターのハートをがっちり掴んでいる田川。ともにJ1の舞台へ上がりたい。
(FOOTBALL ZONE編集部・工藤慶大 / Keita Kudo)
















