”黄金世代”DFが初の個人賞「感謝しかない」 繰り返した負傷「もうちょっと代表に入るイメージだった」

WEベスト11にRB大宮DF乗松瑠華
WEリーグの2025-26シーズンの表彰式にあたる「WEリーグアウォーズ」が5月26日に東京都内で開催された。ベストイレブンを初受賞したDF乗松瑠華(RB大宮アルディージャ)は、数多くの負傷を乗り越えての個人賞に「いろんな人に感謝しかないなと思います」と、感慨深そうに話した。
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乗松は中学からJFAアカデミー福島で育ち、2012年のU-17女子ワールドカップ(W杯)では主力の一角としてプレーした。当時のチームメートには、今季のWEリーグMVPを受賞したMF成宮唯(INAC神戸レオネッサ)の他、なでしこジャパンで活躍中のMF長谷川唯やDF清水梨紗も擁する世代で、乗松も大きな期待を受ける選手の1人だった。14年に浦和レッズレディースに加入すると、トップカテゴリーでもすぐにレギュラーを掴んだ。
しかし、16年のU-20女子W杯での大会中に右ひざを痛め、出された診断は全治6か月。そこからは負傷の繰り返しもありコンディションが上がらず、なかなかクラブでも出場機会を掴めない時期が続いた。自身は「自分のイメージする中だと、もうちょっとスムーズに怪我(の回復)が進んでいって、もうちょっと代表に入っていっていくイメージだったんですけど、なかなか難しくて」という時間が過ぎていったと話す。
それでも当時の浦和でチームメートだったDF高橋はな、MF柳澤紗希、FW大熊良奈といった明るいキャラクターの選手たちや、FW安藤梢、MF猶本光といった選手たちの名前も挙げながら「仲間の存在が大きかったと思います。当時だと試合に出てなかったし、やっぱりそういう存在がいたから頑張ろうって思えたし、ただ一緒にやっている時間が楽しくて、その人のたちのためにいい声かけをしたい、いいプレーをしたいみたいな思いで日々をやっていた気がします。いろんな人に感謝しかないなと思います」と振り返った。
WEリーグの発足に合わせて大宮アルディージャVENTUSへ移籍し、チームの創設メンバーにもなった。新たな気持ちと環境でスタートし、フル稼働できるシーズンが続いた。そして昨夏に飲料大手レッドブルによる買収があり、RB大宮として環境も大きく変わってきたチームは、リーグカップ戦で決勝進出するところまで成長した。
そうした歩みもあり「間違いなくVENTUSができてから一緒に戦ってきた、特に先輩方から学んできたことがすごく大きくて、ホントにそういう選手たちに感謝しています。キャプテンでアウォーズに一回来たことがあって、みんなのスピーチ聞いて登壇してる姿を見たら、やっぱり悔しい気持ちの方が大きくて、本当に今シーズンは絶対に自分がここのステージに立とうっていう強い思いを持って入ったので、それが達成できたのが本当に嬉しく思います」と喜びを語った。
成宮やDF村松智子(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)といった同世代は、WEリーグの各クラブで主力として引っ張る存在になっている。だからこそ「やりがいを感じるというか、一緒にやってきたからこそ、より燃えるというか、チームを引っ張っていく立場として絶対負けたくないみたいな思いは昔より強くなったかもしれないです」と、ライバル心も話す。レッドブル体制で躍進が目立つチームを最後方から支える実力者は、個人タイトルをキッカケにさらなる上位進出を誓った。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)




















