「Jリーグでは他に見当たらない」 広島の”相棒”が絶賛するアル・アイン塩谷の類稀なる武器とは?

塩谷移籍決定後の初戦、広島は川崎に0-1で敗戦

 元日本代表DF塩谷司は15日、アル・アインへの加入が決定。サンフレッチェ広島にとって17日に行われたJ1第15節川崎フロンターレ戦が塩谷移籍決定後の初戦となったが、敵地で0-1と敗れることとなった。

 この日の最終ラインは試合を通して安定感を見せていた。しかし後半11分に一瞬の隙を突かれ、川崎MF阿部浩之に左足の強烈なミドルシュートを決められてしまう。結果的に決勝ゴールとなったこの失点は、皮肉にも塩谷不在の右サイドからだった。

 塩谷は昨年、リオデジャネイロ五輪にオーバーエイジ枠として選出され、全3試合で先発フル出場。広島でも2012年に加入以降、わずか1年で主力として確固たる地位を築き、所属した5年間で3度もリーグ優勝を経験した。

 広島で右ウイングバックを務めるMFミキッチは、3バックの右ストッパーである塩谷と最も近い距離感で共闘してきた”相棒”だ。だからこそ塩谷の非凡な才能を誰よりも間近で眺めてきた。アジア屈指の強豪であるアル・アインからのオファーにも納得の様子だった。

「塩谷はDFとしてフィジカル、球際の強さに長けているのに加え、前への攻撃のセンスがある。それはロングパスや、横に揺さぶるサイドチェンジ、プレッシャーをかけられても前へ運ぶことのできる推進力、そして自らネットに突き刺す得点力だ。攻撃面で言えば、彼ほどの能力を持っているDFは、Jリーグでは他に見当たらないね。移籍先のクラブも長年に渡って塩谷の素質を見極めたうえで獲得に踏み切ったんだろう」

 塩谷が昨季のJ1セカンドステージ第12節サガン鳥栖戦で決めた圧巻の無回転ロングシュートを見ても分かるように、DFとは思えぬストライカーさながらのシュートセンスを備え、プレスキックも得意としていることから、DFという枠にとどまらない攻守の主軸として広島を牽引し続けてきた。

 一方で、日本代表からは初選出となった2014年以来から遠ざかっている。ミキッチは、塩谷が代表復帰を果たすために今後の鍵となるポイントを挙げた。

 

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