0-2でも「必ずひっくり返せる」 昨季王者の自信…名将の采配的中「出せる選手も必要」
鹿島アントラーズは浦和レッズと対戦した2月28日のJ1百年構想リーグの第4節で、2点ビハインドから3-2の逆転勝利を収めた。鹿島の鬼木達監督は、先行を許す展開も「3点目さえ食らわなければ、彼らの力なら必ずひっくり返せる。それは本当の思い」と、選手たちを信頼しながらの采配が冴えた。

鹿島の鬼木達監督「3点目さえ食らわなければ、彼らの力なら必ずひっくり返せる」
鹿島アントラーズは浦和レッズと対戦した2月28日のJ1百年構想リーグの第4節で、2点ビハインドから3-2の逆転勝利を収めた。鹿島の鬼木達監督は、先行を許す展開も「3点目さえ食らわなければ、彼らの力なら必ずひっくり返せる。それは本当の思い」と、選手たちを信頼しながらの采配が冴えた。
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風の強い1日となったゲームは、前半に風上になった浦和が背後へのロングボールを効果的に使い先制。さらに「あちら側のコーナーは風もあり難しさがあった」という風下で受けたコーナーキックから2点目を奪われた。敗戦を覚悟してもおかしくない試合展開だが、指揮官には「2点先制され難しくなったが、慌てることなく自分たちのサッカーを続けたこと。相手を見ながら何が有効かを見極めて戦った前半だと思います」と、動じない自信があった。
そうしたなかで、前半終了間際にPKを獲得して1点を返した。終わってみれば「これが大きかった」という指揮官の弁もあったが、ハーフタイムには「前半も決して悪くないという話をした。やりたいことを表現していたし、相手の徐々に落ちてきている部分を見極めてスペースの共有もできていた。ただ、後半に安い失点をしてはいけないと。それがポイントになると思った。個々の対応を徹底して、我慢強くやって1点取ればひっくり返せると話した」のだという。
風上に立った後半は立ち上がりに猛攻を見せ、コーナーキックでお返しの同点ゴールを決めた。その後は試合展開が膠着したが、浦和が前線を入れ替えながらもチャンスが作れない時間を過ごしたのに対し、鬼木監督は後半23分にMFエウベルからMF林晴己へチェンジした後は、ラスト15分を切るまで引っ張った。そこでMFチャヴリッチとMF知念慶の2枚替えをして、ラスト2分ではMF柴崎岳とFW田川亨介を入れた。
指揮官は「点を取るなかで速い選手も必要だけど、ボールを出せる選手も必要になる。柴崎岳や鈴木優磨を残し、(点を)取りにいく人とつなぐ人と役割を持ってもらいながら投入した」と意図を話す。すると、後半45分に柴崎のコーナーキックをニアサイドでチャヴリッチが合わせて決勝ゴールになった。見事に采配が的中して勝ち点3を引き寄せた。
苦しく見えた前半を「1つ2つボールが前進すれば一気に開けるシーンがあるなと思い、相手のプレスもハマっている場面も無理せず前進できる場面もあった。とにかく落ち着いてやるのが重要だと思った」と捉えていた鬼木監督は「3点目さえ食らわなければ、彼らの力なら必ずひっくり返せると。それは本当の思いで言っています。選手もそこまで慌てることなく、やるべきことをやればいけそうというのがあったので、そこは選手の感覚と自分の感覚が一致したと思います」と振り返った。
川崎フロンターレで4回のJ1優勝を果たし、昨季は鹿島の就任1年目で優勝。2クラブでJ1を制した初の監督になったが、その勝利を積み重ねた経験が際どいゲームを見極めて冷静な手を打たせていた。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)





















