ヤマル、ラウールらが選外の“無敵艦隊” 世界を席巻した黄金時代…スペインの歴代ベスト11

スペイン代表の黄金期を支えたイニエスタ(左)とシャビ【写真:L'EQUIPE/アフロ】
スペイン代表の黄金期を支えたイニエスタ(左)とシャビ【写真:L'EQUIPE/アフロ】

イニエスタやシャビ、黄金世代が中心となった

 1920年アントワープ五輪に出場するために創設されたスペイン代表は銀メダルを獲得。この時のメンバーにはGKリカルド・サモラ、リーグ得点王にその名が冠されているピチーチ、バルセロナ初期の大スターだったジョゼップ・サミティエールが名を連ねている。

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 34年ワールドカップに初出場したが、その後は内戦のために代表チームは編成されず。第二次大戦後の50年大会に復帰してベスト4。これが長らくW杯での最高成績で、更新されたのは2010年大会の優勝まで待つことになった。

 毎回期待外れに終わっていたスペインが強豪国の地位を確定させたのは、2008年欧州選手権優勝からだ。2年後にW杯初優勝、さらに2年後は欧州選手権を連覇。「ティキ・タカ」と呼ばれたパスワークで8年もの間、無双状態だった。

 ちょうどゾーンディフェンスによるプレッシング戦術が世界中に浸透しきった時期に現れたティキ・タカは、いわばゾーン守備の天敵であり、そのために独り勝ちを収めている。同時期にペップ・グアルディオラ監督の率いるバルセロナも同種のプレースタイルで圧倒的なプレーぶりを示した。

 ティキ・タカの要諦はゾーンディフェンスの操作にある。

 ゾーンの隙間、人と人の中間地点にパスをつなぐ。すると守備者2人が収縮する。ボールへの圧縮を規則的に行うのがゾーンの鉄則なのだが、4人で形成するラインが同時に収縮するわけではない。1カ所で2人の距離が縮まれば、それ以外の選手間の距離は必然的に開く。ティキ・タカはゾーンを収縮させ、そこで挟撃される前にボールに逃がし、広がった場所へボールを動かす。この繰り返しで規則的なゾーンディフェンスを、その規則性がゆえに崩壊に追い込んだ。

 ベストイレブンには伝説のGKサモラを選んだ他は、2008年以降の黄金時代のメンバーを選出した。

 個人として優れた選手は他にもいるが、スペインを強豪国に押し上げたのはティキ・タカ時代のメンバーであり、彼らをセットで起用しなければティキ・タカにはならないからだ。

 初のメジャータイトルとなった62年欧州選手権優勝のプレーメーカーでバロンドールも受賞したルイス・スアレス、80年代の「キンタ・デル・ブイトレ」の中心であったエミリオ・ブトラゲーニョ、あるいは長くエースの地位にいたラウル・ゴンサレスは上記の理由で選外。

 帰化選手としてスペイン代表歴のあるアルフレード・ディ・ステファノ(アルゼンチン)、ラディスラオ・クバラ(ハンガリー、チェコスロバキア)、フェレンツ・プスカシュ(ハンガリー)は史上最高イレブンの候補になるビッグネームだが、スペイン代表への貢献はさほど大きくはないのでやはり選外である。

 ティキ・タカはすでに消滅している。対戦相手がミドルプレスを諦めて撤退守備をするようになって威力が半減したのと、担い手の減少によるところが大きい。ロドリ、ペドリ、ラミン・ヤマルの現役世代にも優れた選手がいて、北中米大会の優勝候補だが、洗練されたパスワークの礎となったのはティキ・タカ世代であり、スペインのプレースタイルを創り上げたのも彼らだった。

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