「勤勉で偉大な日本人の国民性を見た」 本田“擁護派”のミラン番記者が別れを惜しむ

「モンテッラは本田をよく理解できてなかった」

 モンテッラ監督は完全な消化試合で本田にキャプテンマークを託したが、信頼はしなかった。「モンテッラは本田を理解するのに時間がかかり過ぎ、彼をよく理解できていなかった」と、ミラン在籍3年半で5人目の監督となったモンテッラ氏との関係を振り返っている。

 2シーズン連続でリーグ戦1得点という不甲斐ない数字に終わった本田だが、輝ける日もあったという。

「インザーギ監督の時に7試合6ゴールを決めたあの序盤戦。そして、先日の日曜日のボローニャ戦でのFKだ。彼の真面目さ、彼の笑顔。勤勉で偉大な日本人の国民性を、彼の中に見ることができた」

 フィリッポ・インザーギ政権下の2014-15シーズン序盤戦、堅守速攻で相手ゴールに迫った戦術のなかで本田は輝きを放ち、衝撃のゴールラッシュを見せた。そして5月21日の本拠地最終戦となったボローニャ戦(3-0)に途中出場後、直接FKを決めた。チームに来季のUEFAヨーロッパリーグ出場権をもたらす、貴重な一撃となった。

 練習場での勤勉さはどの監督も認めるところ。真面目さが花開いた瞬間を、ミラン番記者は忘れないという。

【了】

倉石千種●文 text by Chigusa Kuraishi

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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