プロ半年→欧州移籍も…出場機会なし「すごく苦しい時間」 帰国決断で「いろんな感情」

セルティックからFC東京に加入した稲村隼翔【写真:河合 拓】
セルティックからFC東京に加入した稲村隼翔【写真:河合 拓】

FC東京に新加入の稲村隼翔「試合に出られたらやれていたという自負もありました」

 FC東京は1月5日に百年構想リーグに向けて始動し、小平の練習場で新シーズンへ向けた初練習を行った。練習場には新加入選手たちも姿を現し、スコットランド1部プレミアシップのセルティックから2026年6月30日までの期限付き移籍で加入したDF稲村隼翔も汗を流した。

【PR】DAZNを半額で視聴可能な学生向け「ABEMA de DAZN 学割プラン」が新登場!

 アルビレックス新潟時代には、東洋大在学中の特別指定選手ながらルヴァンカップ決勝進出に大きく貢献した稲村は、プロになって1年も経たずに海を渡った。しかし、セルティックでは公式戦1試合の出場に留まり、日本へ戻ることとなった。

 稲村は「昨年、海外移籍して、すごく苦しい時間だったんですけど、そのなかでも感じるものは多くありました。ただ、サッカー選手として必要なことは何かを考えて、この決断をして、それがジュニアユース時代にお世話になったチームでした。嬉しい気持ちと悔しい気持ちといろんな感情があります」と、育成年代でFC東京U-15深川に在籍したいたことや新潟時代に共闘した松橋力蔵監督が率いていることなど、縁のあったFC東京に加入した思いを口にした。

 自身の成長のためにFC東京への加入を決めたという稲村は、経験豊富なセンターバック2人の存在も決断をするうえで大きかったと話す。「やっぱり森重(真人)さんだったり、(アレクサンダー・)ショルツ選手だったりがいて、盗めるものは多いと思いました。なにかのインタビューで森重さんが、自分の攻撃面を褒めてくださっていて、それは嬉しかったのですが、守備のところは自分の未熟なところなので、そこはあの2人から、見たり、聞きに行ったりして盗んでいけたらなと思います」。

 これまでも多くの若いセンターバックが、森重からポジションを奪おうとしたが、その高い壁に跳ね返されるような形になった。FC東京U-15在籍時には、当時からトップチームにいた森重と写真撮影もした稲村は、「小さい頃はポジションも違っていたので、そこまでプレーを見ていたわけではありませんが、やっぱり東京を象徴する選手ですし、高校時代にセンターバックをやり始めて、一番初めに『あの選手のようになりたい』と思った選手だったので、こういう形で一緒のチームになると思っていなかったですが、凄く楽しみです」と憧れだったことを認めつつ、「超えないといけないと思うので。いろんな選手が今まで挑戦してきて、最後は森重選手だったと思うので、まずは自分がそこを奪いたい」と、闘志を燃やした。

 新たな挑戦に向けて、欧州で味わった挫折もモチベーションになるはずだ。スコットランドで苦労したことについて、「言えることと言えないことがありますけど」と前置きをし、「本当にサッカー面での実力は、悔しいですけど、すごくありました。ただ、試合に出られたらやれていたという自負もありましたし、今後もやれるという思いはあったので。そのなかでなかなかチャンスをもらえずに、自分のメンタル的にも波があった」と、課題だけでなく、通用すると思えた面もあったと語る。

 セルティックでは日本代表FW前田大然やMF旗手怜央からも、助言を受けていたという。「生活面でもすごくサポートしてくれましたし、実際試合に出られなくなってからは、メンタル面でも、怜央くんだったら『アジアカップでは自分もそういう立ち位置で』という話をしてくれましたし、大然くんも一度海外に出て日本に戻った経験をしていたので、『全然戻ってもやり直せるよ』と言ってくれたので、それも励みになりました」と、昨季のスコットランドMVPの言葉も、日本復帰を後押ししたという。

 日本のシーズンが始まって半年で欧州に渡っていたこともあり、ほとんどオフを取れていない稲村だが、疲労よりも「ちょっと試合勘が怖くはあるんですけれど」と、実践不足を心配しつつ、「コンディションは悪くないと思います」と、自身のことをよく知る松橋監督へのアピール、ポジション奪取へ自信を見せた。

page1 page2

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング