途中出場からわずか20分足らずで2アシスト、ブラジル撃破の原動力となった

　日本代表は10月14日、国際親善試合でブラジル代表と対戦し、3-2で歴史的な初勝利を飾った。0-2のビハインドから大逆転劇を呼び込んだのは、後半開始からピッチに立ったMF伊東純也の圧巻のパフォーマンスだった。しかし、逆転弾を含む2ゴールを演出したスピードスターは試合後、右足の検査のためミックスゾーンに姿を見せることはなかった。

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　試合は序盤からブラジルの質の高い攻撃に苦しめられる展開となった。日本は前半26分にDFパウロ・エンリケに先制点を奪われると、同32分にはFWガブリエウ・マルティネッリに追加点を許し、0-2で前半を折り返す。だが、後半7分にMF南野拓実が敵陣でのボールカットから1点を返すと、直後にMF久保建英との交代で伊東が投入され、試合の流れは一変する。

　後半17分、右サイドでボールを持った伊東がクロスを供給すると、ファーサイドでMF中村敬斗がボレーで叩き込み、試合を振り出しに戻す。さらに同26分、伊東が蹴ったコーナーキックにFW上田綺世が頭で合わせ、ついに3-2と逆転に成功。途中出場からわずかな時間で2つの決定機を創出し、チームを歴史的勝利へと導いた。

　0-2の劣勢をたった一人で覆し、王国ブラジルを相手に金星を掴む最大の功労者となった伊東。そのプレーはまさに圧巻の一言だったが、試合後は右足の検査に向かったため、ミックスゾーンでその声を聞くことはできなかった。王国を沈めた圧巻のパフォーマンスを本人の言葉で振り返る機会は、持ち越されることとなった。