飼い殺しが続くヤヌザイの憂鬱 ファン・ハール監督がPSG移籍を阻止

いら立つ若きウインガー

 マンチェスター・ユナイテッド(マンU)のベルギー代表MFアドナン・ヤヌザイは、1月の移籍市場でパリ・サンジェルマン(PSG)への移籍話が浮上していた。だが、ルイス・ファン・ハール監督によってブロックされたと、英紙「デイリー・テレグラフ」が報じている。
 昨年、デイビッド・モイーズ前監督に重用され、ブレークしたヤヌザイだが、ファン・ハール政権では出場機会を減少させている。今季欧州のカップ戦の出場権を失ったマンUだが、270億円規模の補強でビッグネームをそろえた。そのため、23日のFAカップ4回戦ケンブリッジ戦(0-0のドロー)では90分フル出場したが、若きアタッカーは出番の少なさにいら立っているという。
 PSGは、ヤヌザイが昨季マンUと5年契約を結ぶ前にも獲得に乗り出していたが、この冬も若きウインガーに触手を伸ばしていたという。
 ヤヌザイの代理人であるダーク・デブリーズ氏はフランスの情報サイト「フット・メルカート」でこう明かしている。
「PSGはこの冬にも(ヤヌザイの)獲得に興味を持ち、マンチェスター・ユナイテッドに直接コンタクトを取った。だが、ルイス・ファン・ハールはこの冬に移籍できないと宣言した。完全移籍だろうと、レンタルだろうと、だ。監督は彼を重要な選手と見ている。全員に期待している。これは最終決定のようで、変更するとは思わない」
 ファン・ハール監督は出場機会の少ないヤヌザイの移籍もブロックしたというのだ。ただし、PSGにもスウェーデン代表FWズラタン・イブラヒモビッチをはじめ、スーパースターが数多く在籍する。ヤヌザイが移籍できたとしても、出場機会を手にできる保証はない。
 ヤヌザイのような若手は、出場機会を与えれば、それだけ成長できる可能性は高い。すでにリーグカップも敗退し、リーグ戦と、FA杯しか公式戦のないマンUでの飼い殺しはヤヌザイとしても避けたいところだろう。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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