英日本人の”絶品スルーパス”「見逃さなかった」 決定機演出…代表OBも脱帽「スピードとコース完璧」

クリスタル・パレスの鎌田大地が決定機演出【写真:PA Images/アフロ】
クリスタル・パレスの鎌田大地が決定機演出【写真:PA Images/アフロ】

【専門家の目|高萩洋次郎】鎌田大地のスルーパスに脚光

 イングランド1部のクリスタル・パレスは現地時間9月13日、プレミアリーグ第4節でサンダーランドと対戦し0-0のドローに終わった。この試合でクリスタル・パレスの日本代表MF鎌田大地が見せた絶妙スルーパスについて、元日本代表MF高萩洋次郎氏が「パススピードとパスのコースが完璧」と言及している。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)

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 クリスタル・パレスがホームに昇格組のサンダーランドを迎えた一戦。試合はホームのクリスタル・パレスが試合を通して何度もサンダーランドゴールを脅かし、鎌田も2本のミドルを放つが相手GKにセーブ。最後までネットを揺らせずにスコアレスドローで終わった。

 そんななか、鎌田が決定機を演出したスルーパスが脚光。前半36分、相手からボール奪い、中央で味方からパスを受けた鎌田はダイレクトで前線のFWジェレミ・ピノへ絶妙なスルーパスを供給。しかしこのパスを受けたピノはGKと1対1になるも、シュートは枠外へと外れた。

 このシーンについて「もう早くボール渡せって思ったと思うんですよね。『早く早く俺に渡せパスコース空いてるから』っていう流れで、僕もああいうプレーの時に、パスコースが見えてる時は早く渡してくれっていう風に思う。『早くあそこ出したい、ちゃんと右足に出してくれよ』みたいな。自分の右足に出してくれれば、あそこのスルーパス狙えるよっていう状態でボールを受けてるんで」と、選手心理を解説した。

「あとは試合の展開上、トランジションで相手からボール奪って相手がちょっとふっと気が抜けたというか、一瞬抜けたタイミングでこのシチュエーションを作ってるんですけど、そのシチュエーションで味方の位置を逃がしてないっていうところと、パススピードとパスのコースが完璧だなっていう思います。決めて欲しかったって思っていただろうなって。相手が足止まってる時にクリスタル・パレスの方は足を止めずにトランジションでゴールに向かって走る選手が何人もいて、それで鎌田選手はそこを見逃さなかったっていうところですね」

 昨季序盤こそプレミアリーグに適応する時間を要したが徐々にフィットし、チームのFA杯優勝に貢献した鎌田。プレミアリーグ2年目でどのようなプレーを見せるのか、恩師であるオリバー・グラスナー監督の下、期待が寄せられる。

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高萩洋次郎

高萩洋次郎(たかはぎ・ようじろう)/1986年8月2日生まれ、福島・いわき市出身。高校から広島ユースに入団。2003年4月のJ2湘南戦で、当時のJリーグ最年少記録となる16歳8か月3日で出場を果たした。同11月に17歳でプロ契約。2010年にナビスコ杯(現ルヴァン杯)でニューヒーロー賞を受賞。12年にはリーグ最多13アシストを記録し、広島の初優勝に貢献。ベストイレブンにも選ばれた。14年シーズン限りで広島退団後はウェスタン・シドニー・ワンダラーズ、FCソウルを経て、17年にFC東京に加入し、中心選手として活躍。その後は栃木SC、アルビレックス新潟シンガポールでプレーし、2025年1月に現役引退。日本代表では3試合に出場。

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