選手に日々「インタビュー」 “国内組”森保監督の驚きの取材力「価値観をミックス」

森保監督が貫く信念「最大限のパワーを発揮できるようにアウトプット」
追い求めるのは世界一。日本代表を率いる森保一監督が描く日本サッカーの未来図とは――。
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2026年の北中米ワールドカップ(W杯)へ向けて2期目を戦い抜く指揮官が、新コンセプト「日本サッカーの未来を考える」を据える「FOOTBALL ZONE」の独占インタビューに応じた。森保ジャパンを語る上で欠かせないのが、指揮官のマネジメント力。森保監督から歩み寄り世界の第一線で戦う選手たちと“共通理解”を生み出すことで積極的にコミュニケーションを図っている。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞)
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来年のW杯出場権を得た日本代表。ここからは世界を倒すための戦いがスタートする。現在の日本代表は欧州でプレーする選手が多数を占める。イングランド、スペイン、ドイツ、フランス、イタリア……各国でしのぎを削っている。森保監督はそんな選手たちと会話の中で“取材”している。
「我々の中では選手とのコミュニケーションとも言っていますが、インタビューとも言っている。招集した人数分だけ異なる戦術の中で日頃プレーしている選手たちを、代表で1つにしないといけない」
たとえば、MF久保建英がレアル・ソシエダでイマノル・アルグアシル監督から、FW上田綺世はロビン・ファン・ペルシー監督から。選手は日々落とし込まれるチームの戦術を基盤に過ごしている。一方で代表は主に3月、6月、9月、10月、11月の国際Aマッチウィークの9日間ほどで2試合を消化し、練習時間も短い。今は2期目で積み上げがあるとはいえ、欧州各国それぞれのプレー環境から集まる選手たちを“チーム”にしなければいけない。
「映像を見たり、現地に行くことを通して、(選手)それぞれの価値観と世界の価値観を受け取っています。我々ももちろん戦術的なことは考えているので、日本の価値観とミックスして、日本代表チームが最大限のパワーを発揮できるようにアウトプットしていく。自分たちの場合、監督・コーチ陣は日本を拠点にする『国内組』。『見る』ことは最大限やっていますが、選手が本当にやっている内部のことは、実際に話を聞いて、より正確に受け取れるようにしています。選手にインタビューしながら、合わせてもらう」

飽くなき指揮官「学び」の心「色づけしないといけない」
W杯で勝つ、優勝を目指すにあたっては、選手個々を理解し、1人1人が最高のパフォーマンスを出すことが今の日本にとって欠かせない。そのためのコミュニケーション。ただ、1人の指揮官として、もちろんそれだけではない。
「単純に学びというところもあります。なぜなら、自分は監督として何をやっていくかの方針を出さないといけない。色づけしないといけない。日本代表の勝利と、日本のサッカー発展のためにやっているので、自分の価値観だけ、自分が持っているものだけで正解だなんて、どう考えても思えない。だから、情報を集めてその中で、代表として一番パワーを発揮するために、日本のサッカーの戦い方で何がベストか常に探しています」
チームを作り上げる情報は指揮官も自ら収集する。森保ジャパンの基盤は「インタビュー」にあるのだ。
(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)





















