川崎FWが広州恒大DF陣に見た日本との違い 対峙した“中国のセルヒオ・ラモス”は「前に強い」が…

日本のチームが築く最終ラインとの違い

「最終ラインは、日本は組織的に守るのが基本だけど、向こうは個の力で守る印象が強い。後半はそこを突いて、裏を使うことが狙いやすかった」

 広州は試合を通してマンツーマン・ディフェンスを徹底。サイドなどでの1対1の局面は、チャン・リンペンを筆頭に無類の強さを発揮していた。

 しかし、後半に川崎がMF中村憲剛を投入して、連動した動きとパスワークで相手最終ラインの裏を狙うようになると、個で対応する広州の最終ラインが整わないシーンが増え、スペースを突くことができた。その結果、“爆買い”でMFパウリーニョらトップクラスのタレントを揃えた強豪に対し、川崎は負けず劣らずのパフォーマンスを披露してみせた。

 4試合を終え、広州は勝ち点6でグループ2位、川崎は勝ち点4位で3位となっている。ほぼベストメンバーで臨んだ広州に対し、負傷者続出で手負いの川崎が2戦2分と五分の成績に持ち込むことができたのは、チームとしても小さくない収穫だったはずだ。

【了】

城福達也●文 text by Tatsuya Jofuku

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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