浦和の李がサウサンプトン吉田を讃える リーグ杯決勝出場は日本人選手として「本当に誇らしい」

正直な気持ちは「うらやましいですよ」

「サッカーの世界最高峰の物差しを持てたのは、自分にとって大きいですよね。それは、テレビで見ていては分からないものなので、自分の人生の宝物です。イングランドは歴史があるので町中にスタジアムがあって、おじいちゃんと孫が手をつないで行くようなところ。そうやって文化になっているので、それを体験できたのも素晴らしかった。イングランドの、サッカーが文化として根付いているものを感じると、人生観が変わりますよ」

 だからこそ、サウサンプトンの町は週末の大一番に向けて「ロンドンより南のチームがタイトルを獲ることはそんなにないですから、試合に向けて雰囲気は変わっていると思う」と話す。町中がサウサンプトンの快挙を期待するムードに包まれているのではないかと、思いを巡らせた。

 そして、聖地ウェンブリー・スタジアムのピッチに同世代の吉田が立つことを、「うらやましいですよ」という正直な気持ちを明かした。それでも「日本人選手がウェンブリーのピッチで決勝を戦うのは本当に誇らしい。素晴らしいことだと思うし、頑張ってほしいです」と力を込める。

 自身は今季のAFCチャンピオンズリーグ開幕戦となった21日のウェスタン・シドニー・ワンダラーズ戦で1ゴール1アシストの活躍を見せ、チームの4-0勝利に大きく貢献。浦和の一員としてアジアの頂点を目指す李は、世界最高峰の舞台で奮闘する吉田の活躍と、古巣サウサンプトンのリーグ杯制覇を心の底から願っていた。

【了】

轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

page1 page2

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング