浦和の“10番”柏木がJ開幕戦で復活宣言! 「100%に近づく良いプレーを」と今季初出場に意欲

「1カ月くらいの離脱になっていたかも…」

 これまでなら指揮官に強行出場を直訴してプレーしてきたところを、グッと我慢したという柏木は、「(ゼロックス杯から)もしやっていたら、1カ月くらいの離脱になっていたかもしれない」との思いを抱いているという。

 強行出場による苦い思いは、昨年6月18日のサンフレッチェ広島戦で味わった。疲労困憊の柏木はベンチスタートだったが、リードを許す苦しい状況に出場を直訴して途中出場したが、気持ちに体が追いつかず、決定的なミスを犯して相手にゴールを献上した。そうした苦い思いがあるからこそ、今回は無理を重ねない決断を下した。

 キャンプで溜まった疲労を抜くのにも、ちょうど良い機会だったのかもしれない。23日、そして24日の前日練習で見せた動きは軽快そのもので、「心拍数も落ちていないし、プレーの質も練習では非常に良くできている」と手応えを語った。

「2試合目、3試合目には最高の状態になると思う。もちろん、最初から良いプレーをする気持ちで入るけど。コンディションを上げていくという言い方は良くないかもしれないけど、明日はより100%に近づいていくための良いプレーをしていきたい。90分間と考えず、行けるところまで全力でやりたい」

 浦和はACL初戦を敵地でウェスタン・シドニー・ワンダラーズと戦い、4-0と最高のスタートを切った。そして、リーグ開幕戦でもスタートダッシュを決めるために、浦和の10番を背負う“走るファンタジスタ”は横浜のピッチを縦横無尽に走り回るはずだ。

【了】

轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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