「絶対に入れ替わられたくない」 神戸MFへの膝蹴りファウル、守備側への胸中を代表OB推察【見解】
柏に0-1で敗戦
ヴィッセル神戸のMF汰木康也は、3月2日に行われたJ1リーグ第2節柏レイソル戦(0-1)で相手の激しいファウルを受け、負傷退場となった。反則シーンが物議を醸すなか、元日本代表DF栗原勇蔵氏は「わざとではないと思うが」と前置きしつつ、「危険」と見解を述べている。
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アクシデントが起こったのは前半28分、敵陣左サイドへのロングボールを汰木が柏DF関根大輝と競り合った際、脇腹付近に膝が直撃。汰木はピッチに転倒すると、負傷箇所をおさえながら痛みのあまり動くことさえできず、結局プレー続行不可能で途中交代を余儀なくされた。
試合後、三木谷浩史会長兼社長は自身のX(旧ツイッター)上で「同じチーム相手に二人目の大けが。しかも両方ともカードもなし。なんで新しいリーグかつサッカー先進国でもないアメリカのMLSから審判を呼ぶ必要があったのか。JリーグもJFAも真面目に考えて欲しいと思う」と発信。昨年8月の柏戦でMF齊藤未月が大怪我を負った事実を引き合いに、厳罰を与えなかった判断に怒りの声を上げていた。
日本代表OB栗原氏はこのシーンについて、「(関根のプレーは)もちろんわざとではないとは思いますが」と前置きしつつ、自身の見解を述べている。
「GKがハイボールを取りに行く時に、身を守るために膝は立てたりします。ただ、競り合いで膝を立てて行くのはかなり危険ですね。この場合、関根は絶対に入れ替わられたくない思いで競りに行って膝も腕も出して相手をコントロールしているのかもしれない。左手を使えば膝が当たらないかは判断が難しい気がします」
栗原氏は、意図的ではないとしつつ、怪我を回避できる可能性はあったのではないか、と分析していた。
(FOOTBALL ZONE編集部)
栗原勇蔵
くりはら・ゆうぞう/1983年生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。