なでしこジャパンが北朝鮮に勝利してパリ五輪切符を獲得

　北朝鮮女子は、2月28日に国立競技場で行われたパリ五輪アジア最終予選第2戦でなでしこジャパン（日本女子代表）に1-2で敗れ、本大会への切符を掴むことはできなかった。北朝鮮のリ・ユイル監督は試合後の記者会見で、韓国紙からの質問に対して「申し訳ないですが、私たちの神経を逆なでするような質問をなさる媒体ということで今の質問にはお答えできません」と回答を拒否。韓国では大きな話題を呼んでいる。

　試合は日本が前半26分、DF高橋はなのゴールで先制。後半31分にはMF藤野あおばが追加点を奪う。同36分に北朝鮮に1点を返されたが、2-1で逃げ切り、パリ五輪の出場権を手にした。

　北朝鮮のリ・ユイル監督は記者会見で、「私たちは勝利を収められませんでした。それに関して非常に残念ですが、今回の試合を通じて、日本、そして、私たち朝鮮民主主義人民共和国のサッカーが、これからさらに発展するきっかけになればと思います」と試合の感想を語った。

　その後、会見は質疑応答に移り、韓国紙「東亜日報」のイ・サンフン記者が媒体名と名前を名乗って「2つ質問があります。今日は残念な結果となりましたが、何が敗因となったか教えてください。もう1つは、今後チームとしてどんなことを修正する必要があるのかお聞かせください」と質問した。

　しかし、リ・ユイル監督は「申し訳ないですが、私たちの神経を逆なでするような質問をなさる媒体ということで今の質問にはお答えできません」と回答を拒んだ。

　これに韓国放送局「KBS」は、「北朝鮮女子代表チームは昨日、日本に敗れてパリ五輪本選進出が頓挫した。北韓代表チームの監督は記者会見で北韓の呼称を使った韓国人記者に国号を正確に呼んでほしいと敏感に反応した」と前置きして「試合前日の記者会見の雰囲気は重かった。北韓チームの監督は笑いながら覚悟を明らかにしたが、韓国記者の質問には敏感に反応した。質問を受けないと脅したりもした」と、試合前日の会見で行われたやり取りを再度レポート。「韓国を南朝鮮と呼んできた北韓は去年の夏は大韓民国という呼称を使っていた」と伝えた。

　なでしこジャパンとの一戦で2日間かけて緊迫するシーンがあり、大きな話題となっているようだ。