韓国×豪州「差は歴然だった」 不安吹き飛ばす不屈の逆転劇を母国絶賛「ゾンビサッカー」

韓国が延長戦の末2-1で逆転勝利を飾った【写真:ロイター】
韓国が延長戦の末2-1で逆転勝利を飾った【写真:ロイター】

ソン・フンミン、ファン・ヒチャンのプレミアコンビが得点

 韓国代表は2月2日、アジアカップ準々決勝でオーストラリア代表と対戦。延長戦の末2-1で逆転勝利を飾った。不屈の精神で勝ち上がってきた韓国について母国メディアは「ゾンビサッカー」のニックネームを付け賛辞を贈っている。

 韓国は前半に一度パスワークから相手を崩しネットを揺らしたが、オフサイド判定で幻に。同42分にオーストラリアFWクレイグ・グッドウィンの豪快ボレーで失点してしまう。1点ビハインドのまま、敗退もよぎった後半アディショナルタイムにようやく韓国に転機が訪れる。

 相手ペナルティーエリア内へ仕掛けたFWソン・フンミンが倒され韓国がPKを獲得。キッカーのFWファン・ヒチャンが蹴り込み、同アディショナルタイム6分の同点ゴールとなった。

 延長戦へと試合が進むと、延長前半14分にまたしてもエースが躍動。左45度付近で韓国が得たフリーキック(FK)のチャンスで、ソン・フンミンが見事な直接FKを沈めて逆転に成功。2-1でオーストラリアを下し、準決勝へと駒を進めた。

 決勝トーナメント1回戦でもサウジアラビア代表相手に120分+PK戦までもつれた韓国(1-1:PK4-2)。こうした苦しい戦いのなかでも勝利を挙げている代表を、母国メディア「SPOTV NEWS」は「ゾンビサッカー」と称した。

 同メディアは「アジアカップに出場したサッカー韓国代表チームの愛称が決まった。劇的な同点ゴールを決めたことから、ファンは韓国を“ゾンビサッカー”と呼んだ」と報じている。「ゾンビとは、手足を引きちぎられてもゴールに向かって歩く超自然的な存在。どんな困難にも決してあきらめない人やチームを語るときによく使われる」と説明を加えた。

 また韓国メディア「edaily」は「オーストラリアの守備の壁を破り、準決勝への切符を手にした」と報道。事前にデータ会社「オプタ」の出した“準決勝進出の確率”は47.6%で、オーストラリアを下回っていたことも挙げつつ「特に、ディフェンス力の差は歴然としていた」と、両国の守備力について注目した。

「韓国は強豪ひしめくラウンド16までの全試合で失点し、4試合7失点。オーストラリアは4試合で1失点という守備を誇っていた。オーストラリアは準々決勝に進んだチームの中で、開催国のカタールと並んで失点数が最も少ないチームだった」

 そんな“最少失点”の国相手に2発打ち込んだ母国について「この日の韓国の2ゴールは、このプレミアリーガーコンビのおかげだった」と、得点したとファン・ヒチャンを名指しで絶賛した。ソン・フンミン

 イングランド1部プレミアリーグでプレーする2人。トッテナムのソン・フンミンはここまでリーグ戦12ゴール5アシスト、ウォルバーハンプトンのファン・ヒチャンは10ゴール3アシストをマークし好調だ。

 記事では「ソン・フンミンとファン・ヒチャンの相乗効果により、最少失点だったオーストラリアは、わずか1試合で2失点を許してアジアカップでの旅を終えた」と締めくくっていた。

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