「成功は偶然ではない」 遠藤航の飛躍にアジア杯対戦国メディアが迫る「かつては平凡だと思われていた選手が…」

リバプールで活躍する遠藤航【写真:ロイター】
リバプールで活躍する遠藤航【写真:ロイター】

「今やリバプールに欠かせないファクター」

 日本代表MF遠藤航(リバプール)に、アジアカップで対戦するベトナムの母国メディアが警戒を強めているようだ。今や英国の地での称賛もさることながら、森保ジャパンの心臓として成長。「遠藤の成功は偶然ではない」と取り上げている。

 2010年に湘南ベルマーレでJリーグデビューした遠藤は、浦和レッズを挟んで18年夏にベルギー1部シント=トロイデンへ渡る。翌年の夏には当時ドイツ2部シュトゥットガルトへ期限付き移籍となり、20年4月より完全移籍。その後1部へと上がった同チームで、翌シーズンにはキャプテンに就任すると、“デュエル王”の称号をものにする活躍をドイツで示した。

 23年8月にリバプールへ完全移籍し、ユルゲン・クロップ監督の下でさらに成長。同年12月にはクラブの月間最優秀選手に選出されるなど、その躍進は止まることを知らない。

 ベトナムメディア「SOHA」は「遠藤の成功は偶然ではない」と、日本人MFの歩んだ道のりにフォーカス。「かつては平凡だと思われていた選手が、絶え間ない努力を続けてきた長い道のりなのだ」と、遠藤の努力を称えた。

「遠藤のスタート地点は(横浜FCの)FWグエン・コンフオン(遠藤と同時期にシント=トロイデンに在籍)よりも下だと言える。コンフオンが“ベトナムのメッシ”と称えられた神童だったが、遠藤はそうではない」

 記事では「遠藤は自分の限界を知り、忍耐と我慢で別の道を見つける。技術的に突出したものがないため、強さで補った。スピードに欠ける彼は、素早く考え、判断することを学んだ。また、ディフェンスエリアでのあらゆる問題を解決し、その意志と統率力でチームメイトに信頼をもたらすサイレント・ヒーローへと変貌を遂げた。どんな場合でも、常に最善の解決策を導き出す」と、さまざまな能力を身に着けた過程を絶賛している。

「一歩一歩、それは実現していった。もちろん、簡単なことなど何もない。遠藤はシュツットガルトに来た当初は控えでなければならなかったが、プロとしての姿勢と絶え間ない努力で監督の信頼を勝ち取った。リバプールが30歳の選手を獲得するのは異例だが、クロップが必要としているのは、リカバリーしてボールを保持し、素早く前線に展開する強力なナンバー6である。遠藤はそういう選手だ。適応期間を経て、遠藤は今やリバプールに欠かせないファクターとなり、4人のDFの前に位置する盾の役割を果たしている」

 リバプールでの当初の不安も、適応するにつれて吹き飛ばした遠藤。その成功の裏には絶え間ない努力があったことを忘れてはならない。不屈の精神を持つ日本のキャプテンに、ベトナム側も警戒を強めている。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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