遠藤航は「遅く、ポゼッションで重たかった」 現地採点でチーム最低タイ「マック・アリスターが恋しい」
遠藤が背後からプレスをかけられ失うシーンも
イングランド1部リバプールの日本代表MF遠藤航は12月9日、プレミアリーグ第16節クリスタル・パレス戦で先発出場。チームは2-1で逆転勝利を飾ったが、遠藤は前半のみで交代に。現地メディアは「遅く、ポゼッションで重たかった」と厳しい評価を与えている。
顕著となったシーンは前半29分、リバプール最終ラインのDFジャレル・クアンサーのパスを受けた遠藤に対し、相手MFウィル・ヒューズがうしろからプレス。この接触でボールを失うと、自陣ペナルティーエリア内でのピンチでカバーに入ったDFフィルジル・ファン・ダイクのプレーがファウルとなり警告とPKの判定を受けてしまう。
しかしここで、直前の遠藤へのヒューズのタックルについてVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が介入する。アンドリュー・マドレイ主審はオンフィールドレビュー(主審が直接映像を確認すること)で時間をかけて判定を変更。遠藤へのファウルを取りPKは取り消され、同時にファン・ダイクの警告もなくなった。
序盤こそフリーでボールを受けた際には大きな展開でつなぎ役として、良い面も見せていた遠藤。しかし相手が遠藤へのプレスを強めた結果、うしろからプレッシャーを受ける場面も次第に増えていった。結局、遠藤は前半のみでDFジョー・ゴメスと交代でベンチに退いている。
その後は中盤にDFトレント・アレクサンダー=アーノルドが入る形を取り、相手のプレスに対応しようと試みるリバプール。ただ後半9分、クアンサーの自陣ペナルティーエリア内での相手へのタックルがVAR介入の対象に。オンフィールドレビューの結果クリスタル・パレスにPKが与えられ、FWジャン=フィリップ・マテタに決められて先制点を許す。
それでも負けないのが今季のリバプール。後半30分に2枚目のイエローカードを受けた相手FWジョーダン・アイェウが退場となると、その1分後にリバプールはFWモハメド・サラーのゴールで追い付く。サラーはこれがクラブ通算200得点目。またプレミアでは計150ゴール目となっている。
数的優位となったリバプールは攻撃の手を緩めず。後半アディショナルタイム1分にMFハーヴェイ・エリオットのゴールで逆転に成功し、2-1で勝利を収めた。
勝利したリバプールだが、リバプール専門メディア「Liverpool.com」はチーム全体として選手の評価は低めに。10段階の採点では最高8点にビッグセーブを連発したGKアリソン・ベッカーと、決勝弾のエリオットが並んだ。
一方、前半のみのプレーとなった遠藤にはチーム最低タイの5点。「遠藤は重すぎた。ハーフタイム以降は、トレント・アレクサンダー=アーノルドが中盤に入った」と試合で取られた交代後の流れにも触れた。
記事では選手を「勝者」と「敗者」に分けているが、遠藤は後者に振り分けられ「遅く、ポゼッションで重たかった。ヒューズがあと数センチでボールを奪うところだったが、幸運だった」と、VARの恩恵を受けた前半のピンチの場面を振り返った。
また同メディアは「アレクシス・マック・アリスターが恋しい」と、これまでアンカーのポジションでスタメンを張っていたマック・アリスターの離脱を惜しむような記述もあった。