2011年のW杯優勝で一度は女子サッカー人気が上昇も…

　なでしこジャパン（日本女子代表）は8月5日に女子ワールドカップの決勝トーナメント1回戦でノルウェー代表を3-1で下し、ベスト8へ駒を進めた。大会4連勝の日本について、ドイツ国営放送「DW」は「次世代にインスピレーションを与える使命を担う日本」と伝えている。

　日本はグループリーグを3戦全勝。11得点無失点の成績で決勝トーナメントに勝ち上がった。引いて守備を固めたノルウェーを相手にボールを保持する展開となり、前半15分に相手のオウンゴールで幸先よく先制した。

　同20分に今大会初失点を喫して同点に追い付かれたが、後半5分にMF清水梨紗が勝ち越しゴールをゲット。さらに同36分にはカウンターからMF宮澤ひなたが今大会5得点目を挙げ、試合を決定づけた。

　ノルウェーを撃破してベスト8へと駒を進めた日本。ドイツ国営放送「DW」は「新世代にインスピレーションを与える使命を担う日本」と見出しを打ち、キャプテンのDF熊谷紗希による「次世代にインスピレーションを与えたいと思っている」というコメントを紹介。「ノルウェーに3-1で快勝し、ベスト8に進出。タレントが揃い、破壊的なカウンターを備えているにもかかわらず、日本の女子サッカーは国内では繁栄からほど遠いからだ」と伝えた。

「2011年のW杯優勝から、プロリーグであるWEリーグが設立されるまでに10年かかったが、リーグのレベルと競争力において、ヨーロッパやアメリカにはまだ遠く及ばない。12チームが参加するWEリーグ初年度の平均観客数は約1500人。今年は平均1000人強に減少した日本代表23人のうち9人が海外でプレーしており、そのうちの熊谷は（フランスの）リヨンに7年間在籍し、チャンピオンズリーグで優勝5回を経験したのち、23年にバイエルン（・ミュンヘン）でリーグ優勝を果たした。選手たちがどの国でプレーしているかにかかわらず、池田太監督はチームとして上手くまとまっていることを自負している」

　また、記事では「今大会のダークホースは確実に1つになり、日本の若い女子たちに女子サッカーには未来があることを改めて示している」と続けており、準々決勝以降の結果で、さらに日本女子サッカーへの注目度は増すかもしれない。