「選手獲得の権利なかった」と裏側を明かす

　弟のロナルドは、ロベルト・マンチーニ監督が開幕2週間前まで率いていたプレシーズンのトレーニングに問題があったことを示唆している。また補強戦略の食い違いにより、ダブついた選手層に対応しなければいけなかったと指摘する。さらに、ビッグクラブとの争奪戦の末に獲得したリオデジャネイロ五輪ブラジル代表FWガブリエル・バルボーサ、通称ガビゴルの獲得についても言及した。

「フランクに選手獲得をリクエストする権利はなかった。それにもかかわらず、インテルはビジネスのためにフランクが全く望んでいないガビゴルを獲得した。インテルは素晴らしいクラブでフランクに適していると思っていたが、それが全くの誤りであったと分かったよ。フランクにとっては不愉快な経験になったが、将来のために有益になったと思いたいね」

　インテルの株式70％を取得した中国企業の蘇寧グループは、マンチーニ前監督とも補強方針の違いを巡って対立があり、事実上の解任とされる契約解除でチームから追い出していた。そして弟の暴露により、フランク・デ・ブール監督も選手補強に不満を溜めていたことが明らかになった。チャイナマネーで補強に打って出たインテルだったが、フロント主導の強化は現場との軋轢を生むという、世界中で繰り返されてきた失敗を踏襲する結果になったようだ。

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フットボールゾーンウェブ編集部●文　text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真　photo by Getty Images