韓国サッカーは「美徳に欠ける」 ドイツ人の元代表監督“批判的発言”が物議「怒りのぶつけ合い」

かつて韓国代表を率いたウリ・シュティーリケ氏【写真:Getty Images】
かつて韓国代表を率いたウリ・シュティーリケ氏【写真:Getty Images】

シュティーリケ前監督、同胞クリンスマン前監督への助言内容が物議

 韓国代表監督にドイツ人のユルゲン・クリンスマン氏の就任が決まったなか、かつて同国代表を指揮したウリ・シュティーリケ氏が新監督へのアドバイスとして語ったインタビュー内容が、韓国内で物議を醸している。現地メディアは「韓国への怒りのぶつけ合いに過ぎない」と批判している。

 ドイツ出身のシュティーリケ氏は2014年に韓国代表の監督に就任。翌年のアジアカップでチームを準優勝に導いた一方、17年のアジア最終予選でグループ最下位のカタール代表に逆転負けを喫して解任され、18年ロシア・ワールドカップまでの契約期間を全うできなかった。

 そのシュティーリケ氏は、同胞のクリンスマン氏が韓国代表監督へ就任したことを受け母国メディア「Sport Boozer」上でインタビューに応じ、クリンスマン新監督へアドバイスを語っている。その内容は多岐に渡り、韓国に対して肯定的な見解を述べたものもあったが、批判的な内容も含まれている。

 シュティーリケ氏は韓国サッカーに対して「プロリーグはあまり人気を博していない」「分断された北朝鮮と韓国の間には平和条約がないので、韓国は常に警戒している。それがサッカー選手のパフォーマンスにも反映されている。守備は規律、意志、連係、厳しさなど必要な要素があり、よく持ちこたえているが、攻撃は創造性やリスクテイクなどサッカーの美徳に欠けている」などとコメントした。

 クリンスマン新監督へのアドバイスには、現地での生活環境や習慣を会得する一手として「非武装地帯に車で行って、北朝鮮を見ることをお勧めします」といった内容も含まれたことから、韓国内では物議に発展。 サッカー専門誌「FourFourTwo韓国版」は「クリンスマンへの助言は『言い訳』。韓国への『怒りのぶつけ合い』に過ぎない」「大韓サッカー協会や大学サッカー、Kリーグを批判している」と反発し、志半ばで解任されたシュティーリケ氏の発言を問題視していた。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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