「日本について行っているだけでも奇跡」 韓国、カタールW杯代表コーチが育成システムの課題指摘

韓国代表のコーチを務めたチェ・テウク氏が課題を指摘【写真:ロイター】
韓国代表のコーチを務めたチェ・テウク氏が課題を指摘【写真:ロイター】

チョ・テウク氏が元Jリーガーのイ・チョンス氏の公式YouTubeチャンネルで言及

 韓国サッカー界は昨年のカタール・ワールドカップ(W杯)後、同大会でドイツ代表、スペイン代表を破った日本サッカー界をうらやむ声が相次いだ。そのなかで、韓国代表のコーチを務めたチェ・テウク氏が韓国の課題を指摘している。韓国紙「世界日報」が伝えた。

 韓国はポルトガル代表、ウルグアイ代表、ガーナ代表と同居したグループHで1勝1分1敗の勝ち点4でウルグアイと並んだが、総得点の差で2位となり、決勝トーナメントに進出。ラウンド16でブラジル代表に敗れたものの、たしかな存在感を示した。

 一方の日本は、ドイツ代表、コスタリカ代表、スペイン代表と同居する“死の組”と呼ばれたグループEでドイツとスペインを破ってグループ首位通過。決勝トーナメント1回戦でクロアチア代表にPK戦の末に敗れて目標とするベスト8には手が届かなかったが、W杯優勝国を2つ撃破する戦いぶりは称賛された。

 2005年に清水エスパルスでプレーした経験を持ち、カタールW杯では韓国代表のコーチを務めたチェ・テウク氏は、日韓大会を含めてワールドカップに2度出場し、Jリーグでもプレーした元韓国代表FWイ・チョンス氏の公式YouTubeチャンネルに登場。日本を引き合いに出し、韓国の課題を指摘している。

「日本のユースチームは1万5000もあるが、韓国は800にすぎない。ユース年代をさらに活性化させれば、よりいい選手が出てくると思う。欧州人は、国内のユース選手は12~15歳がベストで、高校や大学へ行った途端に悪い評価を受けると言う。高校の指導者たちはどんなサッカーをするかではなく、どのように進学させるかで評価を受ける。本来、ビルドアップなどを学ぶ時期に、勝つサッカーだけを突き詰める。ピンチの時にもそのまま(つながずにピッチ外へ)蹴り出してしまう。大きくなってから新たに指導して身体に覚え込ませるのは容易ではない。大韓サッカー協会、育成部門と協議してシステムを変えないといけない。率直に言って、今、日本について行っているだけでも奇跡だ」

 韓国代表のコーチとして、世界を間近に見たチェ・テウク氏の意見は韓国サッカー界にとっても大きな意味を持ちそうだ。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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