久保建英が証明したソシエダでの“存在価値” ダービーマッチは“最高の出来”…現地記者が「自信に満ち溢れている」と語る訳

スペイン紙「ムンド・デポルティボ」のウナイ・バルベルデ記者【写真:高橋智行】
スペイン紙「ムンド・デポルティボ」のウナイ・バルベルデ記者【写真:高橋智行】

バルベルデ記者が太鼓判「バスクダービーのベストプレーヤーは彼で間違いない」

 取材に訪れていたスペイン紙「ムンド・デポルティボ」のウナイ・バルベルデ記者は、試合後に次のように話してくれた。

「タケにとってレアル・ソシエダ加入以降、最も完成度が高いゲームだったと思う。あのゴラッソは股抜きから生まれたしね。得点後のあの喜びようから、本人も手応えを感じていたことが分かる。また試合前に “新しいチームで重要な役割を果たしている”と自負していたように、最近は自信に満ち溢れているように見えるよ」と今季最高の出来だったことを認めていた。

 続けて、「タケは今、チームに完璧にフィットしているし、レアル・ソシエダでプレーできて幸せそうだ。今日はピッチを縦横無尽に走り回り、相手のミスをうまく突いていたように思う。バスクダービーのベストプレーヤーは彼で間違いない」と太鼓判を押していた。

 インフルエンザも患い、おそらく不本意な出来だったワールドカップ後、久保は日に日に調子を上げているように見える。実際、昨年の大晦日からラ・リーガ3試合連続でスタメン入りしているが、そのすべてで何らかの結果を残している。

 オサスナ戦とアルメリア戦は“幻のアシスト”となったが、それぞれMFブライス・メンデスとシルバの先制点をお膳立てした。そしてビルバオ戦ではこれまでの鬱憤を晴らすかのようなハイパフォーマンスを披露した。

 この後、オヤルサバルなどの復帰により、ポジション争いが激化するのは間違いない。しかしこの後、ラ・リーガ、国王杯、UEFAヨーロッパリーグ(EL)の3大会を戦う過密日程に入っていくため、今のコンディションを維持し結果を出していけば、多くの出番を得られるはずだ。

 ソシエダは今月、マジョルカとレアル・マドリードという久保にとって馴染みのあるクラブとの対戦を控えている。シーズン開幕からの5か月間でさらなる進化を遂げた久保が、古巣相手にどのようなプレーを披露するのか楽しみでならない。

高橋智行

たかはし・ともゆき/茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、スペインリーグを中心としたメディアの仕事に携わっている。

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