「病院で何度か吐いた」 日本代表MF遠藤航が回想…W杯直前の脳震とう&出場への不安
昨年11月のヘルタ戦で受傷、回復プログラムを経てカタールW杯3試合にフル出場
ドイツ1部シュツットガルトでプレーする日本代表MF遠藤航は、2022年11月8日のブンデスリーガ第14節ヘルタ・ベルリン戦(2-1)で脳震とうを起こした経験がある。現在は無事復帰し、出場が懸念されていたカタール・ワールドカップ(W杯)でも日本のベスト16に大きく貢献した。
シュツットガルトの日本語公式ツイッターでは、そんな遠藤へのインタビュー動画を公開。ヘルタ戦で起こったアクシデントを振り返っている。
現在29歳の遠藤は、今季公式戦でここまで16試合に出場して3ゴールを記録。チームの順位が低迷するなか、昨季よりキャプテンとしてクラブを支える。昨年のカタールW杯開幕直前、ヘルタ戦で相手とぶつかり倒れ込み、病院の検査で脳震とうの診断。日本代表メンバーとして選ばれていた遠藤は、出場までも危ぶまれた。
それでもグループリーグ初戦ドイツ戦までに回復し、90分フル出場で2-1の逆転勝利に貢献している。続くコスタリカ代表戦(0-1)もフル出場。第3戦のスペイン代表戦(2-1)は終盤のみの出番となったが、決勝トーナメント1回戦のクロアチア代表戦(1-1/PK1-3)では延長からペナルティーキック(PK)戦までもつれた接戦で120分フル稼働した。
クラブの日本語公式ツイッターが公開したインタビューでは、ヘルタ戦での脳震とうのシーンを回顧。「頭を打ったのは覚えていない。僕にとってクレイジーな瞬間だった」と当時の記憶を辿っている。
「病院では頭が痛くて何度か吐いた。W杯でプレーできないかもと思った。最初の何日かは休むことしかできなかった。いつカタールに飛べるか分からなかったので、ドクターと連絡を取っていた」
つらい病状を乗り越え、なんとか現地カタールへ合流した遠藤。復帰プログラムを終えたのは、「ドイツ戦の4日前」だったという。そこから本戦に向け準備を進めた遠藤は、スタメンでドイツ戦を迎えた。今大会ベスト16の成績を収めた日本を支えた1人は、間違いなく“デュエル王”だった。