浦和の武藤がG大阪戦で会心のリベンジ弾! 「必ずこのスタジアムで決める気持ちだった」

「去年、僕のせいで負けたと思っていた」

 しかし、武藤の悔恨の瞬間は延長戦に入る前、90分間の後半終了間際に訪れていた。浦和は右サイドからクロスを上げると、ファーサイドで完全に武藤がフリーになっていた。ゴールまで2メートルもない至近距離から、誰もがゴールを確信したヘディングシュートは東口の正面に飛び、ゴールを奪えなかった。

 後半終了のホイッスルが鳴った瞬間と、1-3で敗戦が決まった延長戦終了の瞬間、二度にわたって武藤は膝から崩れ落ちた。そのG大阪戦後のミックスゾーンでは、目に涙を浮かべながら気丈に取材に応じていた。

「去年、悔しい思いをしたし、個人的には僕のせいで負けたと思っていた。ガンバ戦、必ずこのスタジアムでゴールを決めるという強い気持ちだった」

 今季から背番号をエースナンバー「9番」に変更したが、その時にも「この番号をもらうのだから、“あの時”みたいな大事な試合でゴールを決められる存在になる」と誓っていた。その思いが結実した一撃だった。

 このゴールが武藤にとってJ1通算30得点となった。昨季にベガルタ仙台から浦和へ加入した武藤だが、2011年から4シーズン所属した仙台でのゴール数はわずか「7」。それが、浦和加入から2年と経たないうちに23得点を積み上げた。昨年には東アジアカップの日本代表にも招集され、デビュー戦でゴールを挙げるなど一気にブレークを遂げている。

 

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